雨が、バシャバシャと
フロントガラスに当たっている。

あたしは、ガラスを打ち付ける雨を
ぼんやりと見ていた。


先生はしばらく黙って運転していたが、
やがて前を向いたまま 静かに口を開いた。



『・・・・おまえ、確か A組の篠崎舞、だったよな・・・・。』

『・・・・はい・・・。』

『・・・・何かあったのか・・・・?』

『・・・・・・・・。』



先生、あたしのフルネーム知ってたんだ・・・・。



なぜ今、自分が先生の車に
乗っているのかという状況への疑問よりも
そっちのほうが先に頭について、
そういえば先生の下の名前って
なんて言うんだっけ、なんていうことを
思わず考えてしまった。

続く
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