淳は、追いかけて来なかった。
それが、淳の答え。


多分、一瞬くらい、
あたしの事を考えてくれたかも知れないけれど、
あの足で、淳を待っている
新しい誰かの元へ向かうのだろう。


上手く“さよなら”を
言えたかどうかは、覚えていない。


ただ、マックを出た時に、
どしゃぶりの雨が降っていて、
傘がなかったのでどうやって帰ろうか、
と、考えていたことだけは覚えている。



失恋の悲しさ、というよりも、
あんなに愛し合っていたのに、
人の気持ちは どうして変わってしまうんだろうという
寂しさのほうが強く、
あたしは 止まらない涙を止めようともせずに、
どしゃ降りの雨の中を歩き出した。

続く
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