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マネージャーユニフォームとはまた違う、
普通のスーツ姿の尾崎さんを見て、
今更ながらにトキメクあたし。
尾崎さんは、
窓を開けていた助手席へ
窓越しに手を伸ばすと、
何かを掴んで
あたしのほうへと向き直る。
『はい、これ。』
『わぁ・・・・。かわいい・・・。』
それは、春の花を集めた
かわいらしいブーケの花束だった。
『・・・花なんて買ったことなかったから、
何買えばいいのかわかんなくて、
店の人に卒業式だって言って、作ってもらったんだ。』
花束なんかもらうのが
初めてだったあたしは、
それだけで先ほどの卒業式の涙の続きが
再び溢れ出してくる。
『あ、ありがとう・・・。』
と、その時。
『由香、おかえり~。
いよいよ高校生活が終わったわねぇ。』
あたし達の声に気がついて、
玄関に母親が出てきた。
続く
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