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部屋へ戻っても、
洋子ちゃんはベッドで泣き伏せていた。
あたしは彼女の背中をさすり、
理恵は椅子に腰掛けて、その状況を見ている。
1時間ほど経っても
すすり泣きを辞めない洋子ちゃんに、
理恵が沈黙を破った。
『 洋子ちゃんさ・・・。
なんで、こんな吹雪の中、
出て行っちゃったりしたの・・・?』
『・・・・・。』
理恵の質問に、
洋子ちゃんは答えない。
続いて、あたしも言葉を出す。
『あのさ・・・・。上野さん、あんな事したけど・・・。
洋子ちゃんがいなくなったって聞いて、
あの吹雪の中を躊躇いもしないで
外に飛び出していったのは、上野さんなんだよ。』
すると洋子ちゃんは、
俯せた格好のまま、小さな声で呟いた。
『・・・・分かってるよ・・・。』
『 え?』
バツが悪いのか、
あたし達の顔は見ずに、
俯せたまま言葉を出す洋子ちゃん。
『 さっき叩かれたのだって、全然痛くなかったよ・・・。
上野さんが来てくれたとき、あたしすごく嬉しかった。
あたしの事を抱きしめてくれた時、
あたし、やっぱり上野さんの事が好きってすごく感じたの。
・・・でも、それって、あたしの事を好きだから、じゃなくて、
あたしがお店のバイトだから、でしょ。』
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