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次の日。
学校が終わり、
バイトへ行ってみると、
入っているはずの尾崎さんがいなかった。
『尾崎?
あぁ、なんか具合悪いんだってさ。』
尾崎さんの代わりに急きょ出勤させられた
浅野マネージャーが、不機嫌そうに言った。
尾崎さんが、病気・・・?
昨日はあんなに元気だったのに・・・。
『あたし、看病しに言ってあげようかなぁ。』
自称『尾崎ファン1号』の友美先輩が
冗談とも本気ともつかない発言をすると、
浅野マネージャーが苦笑しながら
『おいおい おまえら。
尾崎だって病気で休んでる時に
店のヤツの顔見たくないだろー。
そっとしておいてやるのが、大人の女、って もんだ。』
と、一人で頷く。
そんな会話をしていたら、
他の人達も次々と尾崎さんの病休の事について
あれこれと詮索し始めた。
『前から尾崎さん、
胃の調子が良くないって言ってたもんね。』
『そうそう、あたし、事務所の前で
うずくまってるところ見たことある。』
カウンターのおばちゃん軍団が、
お客さんがいないのをいいことに
まるで井戸端会議のように口を開く。
『お母さん達ー。
口が忙しいようですが、手も動かして下さーい。』
浅野マネージャーの一言で、
おばちゃん達はバツが悪そうに会話を辞めた。
(尾崎さん、胃が悪かったんだ・・・。)
『あたしの事をフったから、バチが当たったのかもねっ。』
隣のカウンターにいた理恵が
あたしにそっと耳打ちする。
あたしは、何も返す事が出来なかった。
続く
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