フグを食べながら考えていた。
野人は何時ごろからフグを自分でさばいて食べ始めたのか。
何の抵抗もなく不安もなく、毒フグをホイホイコキコキ解体して食べられるのか。
記憶をたどると中学一年の頃からだな。
魚を突き始めたのは小学2年の頃からだが、モリが当たるのはカサゴやベラの小魚ばかりで、確実に突いていたのは逃げないタコばかり。高学年ではタコを数匹お腰にぶら下げ意気揚々と凱旋帰宅していた。
フグは泳ぎが遅く突きやすいが、沿岸のフグの大半は猛毒のクサフグであり、獲物としては対象外だった。
最初に突き始めたのはハコフグであり、縄張りだった漁村の漁師から無毒で旨いと聞いたからだ。
この漁村近くで中学高校6年間は3月から11月まで裸で潜り、サザエやアワビやタコやアカウニを捕り、黒鯛や石鯛やハマチやアイナメを突いていた。
漁業権はあったのだろうが誰も文句を言わず温かく迎えてくれ、ご飯まで食べさせてくれた。
時には使わない古い動力漁船も貸してくれて沖へ出た。
ハコフグは硬い甲羅に覆われ、甲羅を割るのは大変だが茹でてマヨネーズで食べると本当に美味しかった。
浜ではタコやサザエと共に焚火に放り込めば身は焦げずに食べられた。甲羅でフグ提灯を作ったこともある。
南西諸島では同じく無毒のハリセンボンやイシガキフグもよく突いて食べた。
その後、ハコフグは毒を持つことがわかったが身は無毒。
無毒とされた蛇のヤマカガシも小学生の頃は「ポチ」と名付けてポケットに入れて学校に行っていたが、数十年後に死者が出てまむし以上の猛毒蛇とされた。歯が奥にあり噛まれにくく毒の量もまむしよりはるかに少量だったのでわからなかったのだ。
大人しい蛇だったが、図鑑の常識もアテにならないな。
三重に来てからもよくフグを食べた。寿司屋の握りや鍋でも。
よく釣れるし、漁港の仲買もフグ好きな野人の為にフグを届けてくれた。
フグを釣ったマリーナ会員も手に負えず野人がいただいた。
トラフグも美味しいが、ヒガンフグやアカメフグなど、小ぶりだが美味しく食べられる。
養殖のトラフグよりも天然のヒガンフグなどのほうがはるかに美味しいことは間違いない。
フグほど脂が乗らずに美味しく食べられる白身魚は他にない。
脂が少なくとも旨い白身魚の握り寿司はホウボウやメバルだったが、ヒラメよりも活きたカレイの握り寿司のほうが好物だった。
フグには魚類とは異なる肉のような歯ごたえの良さがある。
鍋にするテッチリ、薄造りの刺身テッサ、唐揚げも良いが、何と言っても塩焼き丸かじりが一番の野人の好み。
しかし、でかいトラフグを焼いて箸も使わず両手で丸かじりする人はほとんどいない。もったいないと思われるだろう。
野人にとってトラもヒガンもフグはフグであり、さほど差別しない。市場価格の差などまったく気にしないからだ。
魚には違いないのだから、刺身があって塩焼きだってある。
塩焼きが最もフグの味が楽しめるからであり、焼き芋のように丸かじりが最高、小骨もなく食べ易く、面倒な調理も必要ない。
海や山で数十種の毒物を体に受け、毒草も平気で味見して来たお野人。 必要以上に毒を怖がることはなく、仕組みを理解して処理すれば問題はない。間違えたらお陀仏、その覚悟は必要だが。
背ビレや胸鰭や尾びれに猛毒を持つオニオコゼやゴンズイやエイなどは、調理に注意しなければ痛い目に遭うが、とっても美味しい魚達だ。
素朴だが幼少より誰よりも美味しいものを食べ続けた野人の食卓、フグは出せないが、野山の珍味をこれからも皆さんに紹介して行きたい。
食材の味は、価格や人の評価など他力本願では判断出来ない。
季節、捕れる海域・地域、サイズ、雌雄、処理法によって大きく異なる。
食べ盛りの扶養家族 多いし・・
ゆかとゆず
また・・獲っちゃった
と~ってもデカいの・・数キロ
野人と磯遊び行きたい人 クリック![]()
![]()










