農園から帰ると冷たいほうじ茶と、茶屋人が「釜炒り茶」を作って待っていた。
ほうじ茶は深蒸しむー茶を煙が出るまでフライパンで炒ったものだが、釜炒り茶は生茶葉をフライパンで炒って乾燥させて3分程度煮出したものだ。
揉んで繊維を壊していないので色の出は悪いが甘くまろやかな即席茶だ。
これなら自生した茶葉を摘んでくれば誰にでも簡単に出来る。
茶屋人による手揉み茶講習会は「蒸す」ことから始まった。
通常は数分で色鮮やかに蒸しあげるが、この蒸し加減で深蒸し茶のように味も変わる。
この後、ホットプレートで80度に設定、繊維を壊すように揉みながら乾燥させて仕上げる。
新芽の生茶葉100gから20gしか出来ないが、それ以降は水分の飛ばない固い軸などが入るので歩留まりは良くなる。
新茶が高価なのは、味と香りの良さだけでなく、収穫量も極端に少ない上に歩留まりも少ないからだ。
肥料農薬を使わないむー茶の成長は化学肥料農薬を使ったお茶の3分の1で、肥料で柔らかく伸びた茶葉より繊維がしっかりしているので加工に手間もかかるのだが、渋味も薄く美味しい。
一番の特徴は養殖ではない完全な植物であり、野草と変わらない。
ドクダミやクマザサは薬草茶として使われるが、これははるかにに美味しく飲める薬草茶だ。
餅は白い餅と草餅と2臼ついたが、のりちゃんが作ったアンコは抜群に旨く、茶めし少々と牡蠣フライ2個しか食わなかった野人はアンコロ餅4個も食ってしまった。
餅とイタリアンシェフの茶ケーキを食べながら出来上がった茶を試飲、これで6時間に及ぶイベントは終了した。
なかなか帰ろうとしない茶屋人とシェフ、それに読者の「みずこぞう」に「スー」、7時まで普段無口な野人は喋り続けた。
茶の木は山にいくらでもあるから摘んで茶を作るといいな。
自由に育った山茶が・・・一番旨い、茶屋人も野人もそう言っている。
人間も動物も自由に育つ方が本来の味が出るのと同じだ。
茶という植物本来の形を知らなければ比較も出来ないだろう。










