野人ベッドに かまど・・・
野人の実験農園は何も持ち込まない完全な自然循環農園だ。その仕組みについては何度も書いてきた。多種の野菜、山菜、木の実、ハーブ、果樹を混生させているが、そのすべてが正常な植物で薬草でもある。環境は整えても成長には一切関与していないから完全な植物なのだ。自然界では、猪などの動物の死骸、大量のフンが大地に帰ると草は別の目的を持って働く。その地域の土壌のバランスを壊す成分をすべて吸い上げて地上に分散しようとする。その手助けをするのは動物ではなく寿命の短い虫達だ。細胞は何倍にも膨らんで柔らかくて虫が食べやすくなる。人の皮下細胞が脂肪を蓄え膨らむのと同じだ。そして翌年は正常な土壌に戻り、草もまた正常な発育に戻る。そうして大地は何億年もの間バランスを保ってきた。
化学肥料でも有機肥料でも植物は肥大する。細胞が早く異常に膨らめばそれは土壌にとって不要な成分と言うことだ。毒性はないが、大地に不要なもの、自分が撒いたものを食べているようなもので、そればかり食べて本来の植物を食べなければ細胞や代謝がおかしくなり寿命をまっとう出来なくなる。食料としては立派でも薬草としては期待出来ない。
農園は今は草だらけだが、夏草なくして土壌は維持出来ず、夏は地力をつける大切な時期だ。農家は草の排除に大変だが、野人は一年草を増やすのが楽しい。増やしたいから多年草を排除する。1年草が農園最大のスタッフであることは間違いない。彼らがいなければ野人が苦労して毎回土を耕すことになるのだ。そんな暑苦しい事、無駄なことは御免被りたい。
野人農園は薬草園でもあり「桃源郷」でもある。だから「医食桃源郷」なのだ。年中薬草でもある美味しい食べ物を絶え間なく提供してくれる。他の畑のように一時期でも大地を丸裸にすることはない。成長は遅いが虫や病気に悩まされる事もあまりない。草を大切にして草と向き合っていれば楽して食べ物が勝手に出来る桃源郷だ。








