ヘクソカズラはアカネ科でつる性の多年草だが、人間に可愛そうな名前を付けられている。古名の「糞カズラ」の上に「屁」まで付けられたのだ。これはもう植物いじめにも近いが、ヘクソカズラはそんなことはまったく気にしてはいない。全体に悪臭があることからこの名が付けられたが秋になると悪臭は薄れ、乾燥すれば臭いはなくなる。実を乾燥したものはしもやけやあかぎれの薬草としても用いられていた。細いツルは柔らかく強靭で、昔は薪などを束ねる紐の代用としても使われていた。現在でもリースなどに使われている。夏に咲く花はお灸をすえた跡のような色をしているのでヤイトバナとも呼ばれる。
子供の頃は山で遊び、イノシシのようにブッシュを潜り抜けた時にどこかでこのヘクソカズラまみれになったようだ。体中からウンコの臭いがすると誰も近寄らないのだ。臭いを嗅いでから「ワ~!」と逃げてゆく。面白がって奴らに片っ端から抱きついた。「やめれ!やめれ!んこタレ~!」と必死にもがくのだ、とてもやめられない「道ずれ遊び」だ。
珍名植物には他に、「オオイヌノフグリ」があるが、これは青い可憐な道端の花で、イメージが湧いてこない。フグリとはオスの「タマ」なのだ。しかも何故犬のタマなのか・・・
芸術的な名に「ママコノシリヌグイ」がある。痛いトゲのある草で、継母がこれで子供の尻を拭いたと言う意味だ。これもいじめだが、こんなもので尻が拭けるはずがない。葉よりも小さなトゲのほうが多いのだ。これなら野人のほうがもっと良い名前が付けられる。
「官僚の尻拭い」と言うのはどうだろうか。これくらいではこたえないだろうが・・
