青い染料 「臭い木」の花? | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは


クサギと言う植物がある。臭い木と言う意味でこの名が付いたようだ。葉を揉むと「モワ~~!」とした独特の臭いがあるからだが、特に悪臭と言うものではない。悪臭なら明日当たり掲載しようと思っている植物のほうが強烈だ。何しろウンコの臭いに近い。画像はクサギで、花に見えるのは実は実なのだ。実は実・・と言うのも紛らわしいが読み間違えないように。先端の青いのが実で、煮出すと貴重な青色の染料になる。自然界で青色の染料になるのは藍とこのクサギだけしかない。だからクサギ染め・・と言う(笑)

クサギの春の若葉は山菜でもあり古くから食されていた。茹でて水にさらすと臭みが取れ、おひたしやクサギ飯になる。精進料理の食材なのだ。そのまま天ぷらにしてもドクダミと同じように臭いは取れる。能登だったか、瓶詰めのクサギの佃煮は旨かった。葉や小枝を乾燥させたものはリウマチや高血圧などの薬草としても用いられていた。

江戸時代には、クサギの根元に潜む「コウモリ蛾」の幼虫のサナギを串焼きにして、子供の「疳の虫」の薬として盛んに売られていた。江戸中期、うなぎを売り出した学者「平賀源内」の本草学の書にも記載されている。

芭蕉の句にも、「枝ながら 虫売りに来る クサギかな」とある。

近年までこの習慣は地方には残っていたようだ。蛾の幼虫と言えば「芋虫」だ。串に刺して焼いたものを「串~焼き~芋~・・・虫」と売り歩いたのだろうか。