行者の錫 「仕込み槍」 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

錫の下部は鉄芯をねじ込んでいて 岩も砕ける



上部は鉄芯金具とステンレスパイプ 鈴はつけていない



ピンを引いてパイプを下にスライド



隠れた武器がクルリと半回転



パイプを「カシャーン!」と戻して 5秒で槍に変身 


「錫」とは錫杖とも言い、僧や修験者が煩悩を振り払い、護身用にも使われる密教の法具だ。上部の輪にリングのようなものを付けてジャラ~ンと音を出す。随分前に天敵である猪との戦闘モードに入り、肉体も鍛えたが手裏剣などの武器も作った。これは鉄砲の嫌いな野人が「対猪用」として制作したものだが、杖の下部はくり抜いて鉄心を埋め込み、先端は尖り打撃用になっている。上部は5秒で「シャキ~ン!」と子連れ狼の槍のように変身する傑作品だ。構造のポイントは杖の止め具の穴と槍に空けた穴の距離が全て等しく、回転してピッタリ合うように出来ている。山とは言え、抜き身の槍を持ち歩くわけにもいかず、これなら杖に見えるから問題はない。長い間手入れしていなかったので錆が出てきた。槍先は以前に紹介した手裏剣「クナイ」に穴を空けただけのもので、取り外せばクナイとして使える。

行者の錫杖もこの仕込み錫も護身用には違いないが、戦闘本能と、旨い猪を食いたいという「煩悩」に勝てず作ってしまった。空海様ごめんなさい~、猪のお供え物・・・食うかい?