アフターダーク | 書評無情の響きあり。

アフターダーク

アフターダーク/村上 春樹
白浜旅行のお供として。

真夜中から空が白むまでの間に起こっている、

いつもどこかで繰り広げられている出来事。

でもそれは一人々にとって、それぞれの意味を

持ったり、持たなかったり、、、 そんなことが

描かれている一冊。(と理解してみる、、、)

印象に残ったのは以下のクダリ。

マリとコオロギのやりとり。

コオロギはマリを 

 「自分の世界を持っていて精神的に強いヒト」 

と評する。 マリは その言葉に 自問自答して

「時間をかけて、自分の世界みたいなものを少しずつ作ってきた

という思いはあります。そこに一人で入りこんでいると、

ある程度ほっとした気持ちになります。でも、そういう世界を

わざわざ作らなくちゃならないっていうこと自体、私が傷つきやすい

弱い人間だってことですよね?そしてその世界だって、世間からみれば

とるに足らない、ちっぽけな世界なんです。段ボールハウスみたいに、

ちょっと強い風が吹いたら、どっかに飛ばされてしまいそうな、、、」 と。

 

こうして小説を読むのも、自分の世界をつくる一つの作業のように思うし、

それによって(小説を読むことによって)形成される世界(=価値観)は

他人とは共有しえない自分ならではのものである。

またそんな時間はその時いかなる感情であっても自分自身を癒してくれる。 

でも、それによって作られた「ちっぽけな世界」を理解してくれる人は

必ずどこかにいて、その人の存在を知ることが出来た時、人は強くなれる

のではないだろうか。少々強い風が吹いてもそれ程気にならなくいられるはず。

(そもそもこういった一連を必要とせず、、というかこういう感覚を持たずに

 生きていく“強い”人もいるだろう。どちらが良いというワケでなく。)

マリの答えからそう思料した今日この頃であった。


ちょっと意味不明の感ありですが 笑。