硫黄島からの手紙 | 書評無情の響きあり。

硫黄島からの手紙

硫黄島からの手紙1



こちら に続く“硫黄島”第二弾。


先日、当Blogでも書いた通り

予告編を見てから、いくつかの関連本(常に諸子の~

文藝春秋1月号 渡辺謙×梯久美子対談硫黄島・あゝ江田島

を読むなど楽しみにしていた作品であったが、

その期待に応えてくれる見応えのある内容であった。



史実を大きくデフォルメすることなく日本側の視点で描かれており

アメリカ映画と感じさせないものであったし、

逆に、実際は存在しないであろう西郷(二宮和也)が効果的に

ストーリーに幅をもたらすなど作品の全体的な完成度の高さを感じた。

また、2作品ともに共通することであるが 

この戦争に借り出された米・日両国の人々が

自分の意思というものが全く反映されることなく、

大きな流れに身を任せることしかできなかったこと(しかもそれが

人を殺すという究極行為に向けられてたこと)による、果てしない

空虚感がとても前面に出ており

ベタではあるが、あらためて“平和”“自由”といったものに

目を向ける機会になったし、それをいかにするかは人間次第である

ということも再度認識させてくれる作品であった。


そのように考えさえてくれた、かつ充実した時間を過ごさせてくれた

この壮大な2作品を創ったクリント・イーストウッド監督に敬意を表したい。

※イーストウッドは栗林中将のような現場主義でフラットな感覚を持つ

 リーダーであったという渡辺謙のコメントも何となく興味深かった。



MOVIX六甲にて鑑賞