いつも聴く側になっている人、
いつも話す側になっている人。
あなた の周りには、
そんな人はいませんか?
先日、
ある仲間たちと
話していたときのことです。
一人の方が、
ず~~~っと
話し続けていました。
他のみんなは、
ひたすら聴く側。
気づけば、その方が
ほとんどの時間を話して
終わってしまいました。
もちろん、その方に
悪気があったわけではないのは
よく分かります。
きっと、
「話を聴いてほしい」
「わかってほしい」
という思いが
あったんだと思います。
でも、私は終わったあと、
なんだか不完全燃焼でした。
「私も話したかったな。」
「みんなの話も聴きたかったな。」
そんな気持ちが残りました。
実は、こういうことって
日常のコミュニケーションでも
よく起こっています。
家庭でも、
職場でも、
学校でも。
例えば、親子の関わりの中でも、
気づいたらお母さんばかりが
一方的に話している……
そんな場面も、時にはあります。
「ちゃんと伝えたい」
「子どものために教えてあげたい」
「分かってほしい」
そんな愛情や心配があるからこそ、
一生懸命言葉を届けようと
しているんですよね。
でも、「話す人」と
「聴く人」が固定されてしまうと、
会話は、一方通行になってしまいます。
そういうとき
実は、話している人も、
本当の意味では
満たされていないことがあります。
なぜなら、人間が
本当に求めているのは
「ただ話すこと」ではなくて、
「心から受け取ってもらうこと」
だからです。
では、どうしたら
会話は循環するのでしょうか?
「なぜ、うまく伝わらないんだろう?」
「なぜ、ちゃんと聴いているつもりなのに
相手との距離を感じるんだろう?」
「なぜ、たくさん話しているのに
なんだか満たされないんだろう?」
その背景には、
私たちが幼い頃から無意識に
身につけてきた
コミュニケーションの
パターンがあります。
人や組織、社会の複雑な問題を
「対話」を通して
解決していくことを
支援している世界的な
ファシリテーターである
アダム・カヘンという人がいます。
彼は、対立している人たちや
価値観の異なる人たちが、
お互いを排除するのではなく、
一緒に未来をつくっていくための
対話の方法を
研究・実践してきました。
その中で、
アダム・カヘンは、
人と人が共に何かを
生み出していくためには、
「Love」と「Power」
この2つの力が必要だ
と言っています。
Loveとは、
相手を受け入れる力。
相手の存在や想いに
心を向ける力。
Powerとは、
自分の想いを表現する力。
自分から一歩踏み出し、
行動する力。
どちらか一方だけでは、
循環は起こりません。
Powerばかりが強くなると、
「自分の考えを伝えたい」
「相手に分かってほしい」
という一方通行の
コミュニケーションに
なりやすくなります。
反対に、Loveばかりになると、
相手を優先して
自分の本音を抑えてしまう
ことがあります。
大切なのは、
自分の想いを大切に
表現すること(Power)と、
相手の存在や想いを
受け取ること(Love)。
この2つが循環するとき、
そこに本当の対話が生まれます。
まるで呼吸のように、
「吐く(話す)」だけでも、
「吸う(聴く)」だけでも
苦しくなる。
話すことと聴くことが
循環して初めて、
人と人との間に
安心感やつながりが
育まれていくのです。














