「Love Step」(ハロウィン編③) | HAPPY DAY

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甘えるように俺に抱き付いて眠ってしまった可愛い寝顔を見ながら考える。



今日の杏梨はどこか変だったな・・・・・・。

寝る前にお土産は温泉まんじゅうにしてねと言っていた。

温泉まんじゅうは好きだったか?

いや、好きじゃなかった気がする。

ロケから帰ってきたら杏梨の不安を聞こう。




* * * * * *




「雪哉さ~ん、あたしどうでしたかぁー?」



モデルの奈菜がスタッフと話をしていた雪哉の元へ飛んできた。



「いつものように可愛いよ」



感情のこもっていない声で褒める。



モデルとして成功している奈菜だから雪哉にヘアーメイクを頼める。



「も~う 雪哉さんったら~ いつもクールなんだもん あたし、この髪型、気に入っちゃった~」



お嬢様ヘアーっぽく、クルクルとしたカールが顔を縁取っている。



そこへポケットに入っていた携帯電話が振動した。



「失礼」



携帯電話を出してみると貴美香の名前。



スタッフから少し離れた場所に移動して出る。



「もしもし?」



『雪哉くん、わたしよ』



明るい声が聞こえてきた。



「ええ、元気そうですね」



『冬樹さんも元気よ~』



いったい何の用だろうかと思った。



「どうしたんですか?俺に電話なんて珍しいですね?」



『今日はハロウィンよね?』



確かめるように聞かれて「ハロウィン?」と首を傾げた。



「あぁ 10月31日ですね」



『・・・・・・杏梨はどうしているかしら?』



「土曜日なので家にいると思いますが・・・・・・」



『雪哉くんは仕事中よね?ごめんなさい』



「いいえ、どうかしたんですか?杏梨に何か用が?」



電話の向こうの貴美香は困惑しているような声だった。



「それが・・・・・・」



貴美香が口ごもった。




電話をかけようにも、もしかしたらハロウィンの恐怖は薄れて思い出していないかもしれないし、電話をかけて思い出させてしまったりでもしたらと、杏梨に聞けないのだ。



「どうかしたんですか?」



『ハロウィンの事は何も聞いていない?』



「え、ええ どうかしたんですか?」



貴美香の説明を聞いているうちに雪哉は苦々しげな表情になっていった。






続く



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