1ヶ月ぶりに
実家の大阪に帰省してきました。

お天気は基本
西から東に向かって変化して行く。

東から西に向かうと
いつも未来のお天気を
先取りする感じがします。

今回もそう。

東京では曇り空だったのですが、
途中から段々青空が見え始めて
田んぼの緑も
とても鮮やかでした。

これから育つぞ!

エネルギーに
あふれていました。




新大阪のホームに降りると
強い日差しと
蒸し暑い空気。

「うわぁ、あっつ!」

思わず声が出ました。

父が亡くなって
もうすぐ3年。

叔父が亡くなって
もうすぐ3ヶ月。

西に向かうと
お天気は未来を先取りするけれど、
実際は過去に戻るような
決して忘れてはいけない
大切なモノを取りに帰ってきたような
感覚になる。

今回の帰省では
施設にいる母に
久しぶりに会いに行きました。

毎週通ってくれている姉が
写真や動画を送ってくれるから
母の様子はわかっていたけれど、
やっぱり顔が見たかった。

何より描いている途中の
日本画を見せたかった。

以前よりも少し体力が落ちているようで
昼食後にお昼寝をすることが増えた母。

施設に着いたら
ベッドに横になっていたけれど、
起きていました。

「あ!Sちゃん!(姉)」

姉のことはすぐにわかったらしい。

「美絵子だよ。」

私が声を掛けたら、
ポカンとしている母。

やっぱりわかんないかなぁ??

「ミエちゃん、日本画描いてるんよ。」

姉の言葉と一緒に
日本画を見せたら、
ほとんど見ずに
「買うてあげようか?」と母。

「えー!買うてくれんの?」と私。

「うん。買うたげる。」と
私のバッグからお財布を出そうとする母。

「お母さん、バッグ好きやもんなぁ。」と姉。

面白いなぁ。




その後
母は自分の言いたいことばかり話していた。

その内容も
正直よくわからない。

「へー、そうなんやぁ、、、」

いい感じにボケている母に
ただただ相槌。

ふと母に話しかけてみた。

「今度、お茶行きたいね。」

「うん!行きたいね!」

あれ?
もしかして今話が通じた?

母と1年半振りぐらいに
会話ができた。

すごく嬉しかった。

お茶行きたいなぁ。

一緒にコーヒー飲みたいなぁ。

面会時間は30分と言う規則がって
ちょうど母もおやつの時間になったので、
私と姉は帰ることに。

いつもはおやつの方に気を取られ
バイバイもそこそこの母。

でも今回は
私の手を離そうとしなかった。

何を言うわけでもない。

でも何か言いたげで。

車椅子から私をしっかりと見上げる母は
随分細くなってしまった両手で
私の手をガッチリ掴む。

なかなか
離してくれなかった。

きっと母は
私のことを
私だってわかってくれている。

「また来るからね。」

母の手に
ポンポンとしてきた。




帰りの車で姉が言った。

「買うたるって、
 やっぱり娘やねんなぁ。」

「今日は
 私のこともわかってくれてたみたい。
 お茶行きたいって話が通じたよ。」

「うん。お茶連れて行こう。」

大切な人との
他愛もない時間。

きっと後から何度も思い出すのは
そんな時間。

かけがえがのない時間を
積み重ねて行く。