週足チャートで振り返る【3月23日週の相場概況】
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先週の相場を振り返りましょう。
先週の米市場は下落。ナスダック、ダウ平均と相次いで高値からの下落率10%前後に達し、いわゆる「調整局面入り」と認識される展開となりました。
投資家心理は明確にリスク回避へと傾いています。
(週足で高値安値切り下げ続けてますね。)
週前半から市場の重しとなったのは、中東情勢の一段の緊迫化です。米国とイスラエルによるイラン関連施設への攻撃や、それに対するイラン側の強硬姿勢が伝わるなか、軍事衝突の長期化懸念が強まりました。
これを背景に原油価格が上昇し、インフレ再燃への警戒が再び意識されたことで、株式市場には断続的に売りが出る展開となりました。
金融政策への見方も相場の重しとなりました。米連邦準備理事会(FRB)は直近の会合で政策金利を据え置いたものの、パウエル議長はインフレの鈍化が不十分な場合、利下げを急がない姿勢を強調しました。これにより市場で広がっていた早期利下げ期待は後退し、長期金利の高止まりが株式のバリュエーションを圧迫する構図が続いています。
一方で、週の中盤には一時的な反発も見られました。米国がイランに対して停戦に向けた提案を行ったとの報道や、協議進展への期待が浮上した局面では、原油価格が下落し、それに連動して株価も持ち直す場面がありました。ただし短期的には「悲観で買ってTACOで売る」(相場格言で「悲観で買って歓喜で売る」「悲観で買って楽観で売る」というものがあります。)が良い状況となっています。
これまで相場をけん引してきた大型グロース株に利益確定売りが広がっておりマグニフィセント7は高値から20%下落して弱気相場入りです。金利上昇局面では将来キャッシュフローの現在価値が低下するため、グロース株には逆風となりやすく、指数全体の重しとなりました。
総じて先週の米市場は、「地政学リスクによる原油高」と「金融政策の引き締め長期化」という2つの要因が重なり、リスク資産に対する選好が低下した1週間だったと整理できます。またテクニカルや個別材料だけでは説明がつかない、極めてセンチメント主導の展開、不審なポジションも見られていますので、ニュースに振り回されすぎずに自分の投資戦略、資金管理、ルールを意識して取引する方が引き続き良いでしょう。調整局面入りを受けて、短期的には値幅の大きい不安定な相場が続く可能性が高く、今後は中東情勢の行方と原油価格の動向、そしてインフレ指標や金利動向が引き続き最大の注目材料となりそうです。
先週の日経平均は週足で45銭の上昇。ほぼフラットですが、週末の日経平均先物は大幅に下落をしておりますので、実質マイナスといってもいいかもしれません。日経平均・TOPIXともに急落後の戻りを試す展開にはなっているものの、戻りの勢いは限定的です。
背景にあるのは、やはり中東情勢を起点とした原油価格の高止まりと、それに伴う世界的なインフレ圧力です。
今週は配当落ちを通過した後の値動きにも注目。これは投資家心理を測るうえで非常に重要です。通常であれば配当分の下落は避けられませんが、それを短期間で埋めるような動きが見られるかどうかは、国内勢の押し目買い意欲の強さを示すシグナルになります。また、期末から新年度にかけては機関投資家のリバランスが入りやすく、特にTOPIX型の資金は下値を支える要因として意識されます。
為替市場で、現在のドル円は2024年7月以来、1年8カ月ぶり に1ドル=160円台に下落しました。160円台をつけるのは政府、日銀が円買い介入に踏み切ったときの水準なので介入警戒が強く、上値を追いにくいという構図が続いています。
もし中東情勢の悪化によって原油価格がさらに上昇し、それに伴ってドル高・円安が加速した場合、この均衡が崩れる可能性があります。
その場合、日本政府・日銀による為替介入が現実的なシナリオとして浮上し、為替だけでなく株式市場にも波及する展開が想定されます。
今週もボラタイルな1週間となりそうです。






