ある子がいつものように話し始めた。


職員や他の子どもをからかうように、また、自分もからかってもらえるように。

私はその子からからかわれる立場でもあるし、逆にからかう立場でもある。
その子には言って欲しいセリフがあって、会話の流れがパターン化してる。


それを言い続けると、テンションが上がってきて、興奮してくる。

だから、タイミングを見て「声のボリュームを2にして」「今はそのお話が出来ないから後でね」なんて言うこともあった。



その子がその話をするのは特定の人が多い。
元々社交的なタイプではなくて、子ども同士よりもまだ大人との関係を求めている。



いつものようにパターンを楽しんでいたら
その子が突然言われたひとこと。


「し つ こ い で す よ 」




その子はちーーーーんと沈んで、しばらく膝を抱えてうずくまってた。
(落ち込んだときのスタイルはいつもこれ)



その職員には、その子はその話をほとんどしない。
それは、「その話聞きたくない」とか「ごめんね、興味がない」と言われるからかな。
話を振っても、あまり乗ってくれないのが分かっているからやと思う。


その職員にしたら、私たち他の職員が話に乗っているから良いだろうという気持ちがあるのだと思う。



でも、やっぱりあの一言は効果抜群だったみたい。
普段その人には話を振らないからこそ、その子には大きな一言だったんやろうな。



学校の先生も、「その話は聞きたくない」と言うときもあると話されていた。



大きくなったら、色んな人がいるからいつもいつも話を聞いてくれる人ばかりでないのは重々承知の上。


たぶん先生も、言った職員もそれを見越してそういう返しをしているんやろうと思う。




それでも、言い方ってあると思わん?

ストレートに言うばかりがいいとも限らへん。



同じ言い方で、他の大人に言える?
たぶん、言わないやろ。

「その話聞きたくない」
「し つ こ い で す よ」
って。


言う?



じゃあ、なぜ子どもには言えるんやろ?


自分よりも下やと思ってたり、教えてあげなきゃいけない対象やったりするからじゃないかな。



でも、それって傲りじゃないんかな。

子どもに教えてあげるよりも、教えて貰ってることもあるんじゃないかな?



私は子どもに関わるひとりの大人として、あれ?と思うときにはもちろん言うけど、教えてあげるというスタンスでいることは少ないと思う。



私は子どもたちよりも生きてきた年数程度に、ただ少し経験があるだけ。

私の経験上での気付きやポイントを伝えてるだけ。


それがヒントになって、子どもたち自身が考えて行動できるきっかけになったらいいなと思ってる。


人として対等に。
お互いに教え合う存在として居られたらいいな。