このエピソードは、ここの学童が始まってまだ2~3ヵ月たった頃の話。
学校で地震などの災害の話になったらしく、その延長で話を振ってきた。
「もし地震が来たり、隕石が落ちてきて地球が滅びたら、自分の家族と友だちと友だちの家族と、学童のみんなとみんなの家族と、職員さんと職員さんの家族は生き残ってほしいな」
私はこれを聞いたときに、思わず顔が綻んだんや。
可愛いな、嬉しいなって。
笑いながら私は「じゃあ、私の友だちや友だちの家族は?」と言うと、「その全員も助かってほしい」ってその子が言った。
「私の友だちの友だちは?その家族は?」と私。(しつこい 笑)
ちょっと考えてから「うーん、もうみーーーんな助かってほしい!」と子ども。
私はその仕草が可愛くて笑いながら言った。
「みんな誰かの大切な人やと思うから、私はみんな助かったら嬉しいって思うわ」
なかなか突拍子もない話やけど、可愛いかったなー。
たった数ヵ月で自分の所属している集団に愛着が持てて、緊急時には自分の家族と同等のように大切に思える気持ちが育っていること。
これはきっと、この子が元々人が好きで、人との良好な関係を築けて、その人たちを大切に思える気持ちや、社会力の基盤となっていくものやろうなと思って、嬉しかった。
やっぱり身近な人から大切に思えるって、大事なことやと思う。
この子は同級生3人組のひとりで、色々と揉めてたんや。
難しいやん、3人組って。
ひとりが誰かを独り占めしたら、たちまち関係が崩れてしまう。
いつもトラブルが絶えなかったんよね。
だからこそ、結局はどのメンバーのことも大事に思ってくれているのが分かって、嬉しかったのもある。
尚且つ、数ヵ月でそう思える人がいる場所を提供できていることが嬉しかったんや。
でも、ある人は違ったんよね。
それを話したときに一言、「世界が狭い!」と言い放ったんや。
確かに身近な人の家族にまでしか想像が及ばへんのは狭いんかもしれんわ。
その先は想像できんとか、関係ないということかもしれへんから。
でも、家族や友だち以外でも大切に思える人ができたことは喜びたいって思えるんやけどな。
学校以外での世界が少しずつ広がっているんやで。
中学生になって、高校生になって、どんどん出会う人が増えて、世界が広がって、大切な人が増えていくはず。
その広がりを応援したいわ。
狭くて当たり前。
まだ10年程しかこの世で過ごしてないんやもんね。
まだまだこれからやん。
少なくとも私は、その子の色々を応援したいな。