「勉強ができなくても、何か一つ得意なことがあればいい」


そんな言葉をよく耳にします。

確かにそれは一理あるでしょう。

 

スポーツが得意な子

絵を描くのが大好きな子

音楽に夢中になれる子

友達に優しい子

生き物が大好きな子

 

子どもたちにはそれぞれ光るものがあります。

 

 

 

 

けれど、現実の学校生活を思い出してみてください。

 

学校は「学力をつける場所」です。

今や学校は「何でも屋」と化している感はありますが、

それでもやはり授業が生活の中心です。

 

例えば高学年ならば、ほぼ毎日朝8時半から午後3時半まで授業があります。

体育や音楽などの実技教科は、せいぜい週に2〜3コマずつ。

その他はいわゆる主要教科です。

 

つまり、勉強が苦手な子にとっては、

1日の大半が苦手なことと向き合う時間になってしまうのです。

 

 

私はこれまでに、こんな子どもたちにたくさん出会ってきました。
「友達はいる。先生も好き。だけど、勉強がわからないから学校に行きたくない」
そんな声を、何度も何度も聞いてきました。

 

 

ある時、学校で外国語の研修を受けました。

英語ネイティブの講師による「すべて英語で進められる授業」です。

 

 

その授業の間、私が考えていたことはただ一つ、

「当てられませんように」。

なにしろ講師が何を言っているのか、まったくわからなかったのです。

 

 

私だけではなく、ほとんどの先生は下を向き、小さくなっていました。

授業が終わった後、他の先生たちと「勉強が苦手な子の気持ちがわかるね」と話したのを覚えています。

 

 

 

勉強が苦手な子は、毎日の授業でこうして小さくなりながら耐えているのです。
声をかけられないように、当てられないように、

なるべく目立たずに一日を過ごそうとしています。

そうしているうちに、自信をなくしたり、傷ついたりしてしまうことも少なくありません。

 

 

「勉強が苦手でも、別の得意があればいい」という言葉の裏に、

子どもたちが毎日感じている辛さがあることを

忘れてはいけないと感じています。

 

毎日元気に登校している子でも、

本当は傷ついているのかもしれません。

 

 

 

 

こうした子どもたちの姿をどう理解し、どう支えていけばよいのか。
25年間の教員経験と、家庭教師としての実践からお話しする機会をいただきました。

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