地球生物会議 さんより
http://www.alive-net.net/law/kaisei2012/shikumi.htm
動物愛護(保護)管理法は、1973年に議員立法で制定され、同じく議員立法で1999年、2005年の改正が行われました。1999年、2005年の改正で、施行後5年をめどに見直しをすることが定められています。そこで、法律はどのような仕組みで改正に至るのかを簡単にご紹介します。
■議員立法とは
日本では、国会で制定される法律の制定や改正は、内閣提出(閣法)と議員発議(議員立法) の二つの方法で行われます。
議員立法は、衆議院の発議であれば衆議院議員20名以上(予算を伴う場合には50人以上)、 参議院では、参議院議員10名(予算を伴う場合は20人以上)の賛同が必要とされています。 (国会法56条)
議員立法は、有権者の陳情など民意の直接的反映をもとにして立案されることが多いようです。縦割りの官僚制度の弊害等で、新たな制度の新設が進展しない場合などに、「政治主導」で取組むというケースもあります。
法案の趣旨や内容の検討のために、各党では、党内にプロジェクトチームやワーキングチームなどを設け、業界や関係団体のヒアリングなどを通じて意見を集約し、関係省庁等による利害の調整を行いながら、法案の方向性を固めて行きます。
議員立法は、慣例的に、法案を審議する委員会の全会一致で行われることになっています。そのため、各政党間の提案内容の刷り合わせ作業、根回し、取り引きなどが行われ、紆余曲折を経て、 最終的に超党派の議員立法として成立します。
選挙で直接選ばれた国会議員が制定するため、すでに民意は組み上げられているとみなし、 その立法の過程が公開されることが少なく、さらに事前に与野党の調整が行われているため国会での審議もほとんど行われません。
そのため、議員立法は、国民の声がじかに比較的に速やかに反映されやすい利点がある反面、法律の立案・制定過程が不透明であるという難点もあるとされています。
日本の議員立法は、法律全体の中では1割もありません。(ちなみに、アメリカではすべての法案は基本的に議員立法で作られます。)
■閣法とは
日本では、法案の大部分は行政府の長である内閣が立案し、国会で審議し、多数決で成立させるという方式になっています。
議院内閣制という制度であるため、選挙で多数の支持を受けた政党(与党)が内閣を構成するため、必然的に国会では政府提案の法案が多数決で成立するということになります。
(事前協議によって全会一致で成立する法案もあります)
しかし、野党の側は、その法案のどこが問題か等を調べて、国会の審議の場で追及したりしますし、議事録にも残るので、この点に限っては透明性が確保されています。しかし、会期内の成立となると、どんなに議論を闘わせても、その意見が法案に盛り込まれる余地はなく、最終的には多数決で決まってしまいます。
ただし、もし、審議が紛糾して法案の採決が会期末までにできなかった場合には廃案となり、次の会期までに修正協議等が行われて再提出ということもありえます。
閣法の法案は、内閣法制局が法律そのもの及び他の関係法令との整合性等について厳重に審査するため、時間がかかる上に、条文化にあたって「とがった部分」は削られてしまうので、なかなか画期的な法律にはならないとされています。
(議員立法の場合は、衆議院法制局、参議院法制局が条文化の作業を行います)
■諮問機関:審議会とは
多くの場合、閣法の制定過程では、行政府(関係省庁)が課題の立案を行い、大臣はそれを政府外の委員からなる審議会に諮問し、その答申を受けて法案作成に反映されるという仕組みとなっています。
審議会は、その法律に関わる利害関係者(業界、学会、団体など)や有識者などで構成され、審議の結果を所轄の大臣に提言するという形です。
審議会は、国民の各界各層からの声を反映させる制度であるはずですが、現実には行政府の意向に沿う委員が選任されることや、単なる肩書きだけの人選であったり、利害関係の調停を何よりも優先するという傾向があります。また、まったくその分野に知識も経験もないような人が委員になっていることもあり、どういう基準で委員が選ばれるのかも不明です。
委員の選任の不透明さが問題視されるようになったせいか、近年では委員を公募することもあります。