芙美花、叔母と父に、
「今日は…、この時間じゃ、睦美さん。」
汐梨、夕飯の支度を終えて、
「麻沙美~~。帰るよ~~。」
麻沙美、パセットから起き上がり、
「は~~い。」
そしてバセットに、
「バセット~~。じゃ、帰るね~~。」
バセット、麻沙美に、
「ワン。」
汐梨、芙美花に、
「はは。ピアノ講師、忙しいんじゃない…???」
そして、
「兄さ~ん。ご飯できてるからね~~。」
大きな声で。
部屋の方から、
「おぅ~~。サンキュ~~。」
そして…。こちらでは、
「へっ…???…ピアノ演奏…???」
晄史。母から睦美の事を聞いて。
誓も、
「へぇ~~~。」
暁美、夕食の準備をしながら、
「教室の業務の人って言ったかな~~。睦美のピアノ、聞きたいって。それで。」
晄史、
「ふ~~ん。」
睦美と望月、孔太に、
「お願い…???」
事務局員たちも、
「何々…???」
「うん。」
「どうしたのよ、一体。」
彩未、孔太に眉間に皺を寄せて、
「何よ、一体~~。」
孔太、恥ずかしそうに、
「あの…、なんすけど~~。ちょっと~~~。」
事務局員たち、孔太を見て、顔を傾げて、
「うん…???」
望月、眞鍋を見て顔を傾げて。
「……。」
孔太、ふたりを見て…。
「その~~~。」
するといきなり、頭を下げて、両手を合わせて。
「すんません。曲、作って頂けませんか…???」
その声に、思わず、事務局員も、眞鍋も望月も、
「は…???」
けれども生野は、
「おっと。」
僅かに沈黙のその場。
珠里と有紀、思わず孔太に、
「曲…???」
「作って。」
奈織、
「頂けませんか。」
万智、いきなり、
「はい…???」
すかさず彩未、瞬きしながら孔太に、
「こ、孔太、あんた、何言ってんのよ。」
慌てながらも孔太、
「あ、あ。」
周りを見ながら、
「あ、あ。いや。うん。うんうんうん。ま。まま。うん。うんうんうん。いきなり突拍子もない事。だ。って、言うのは。うん。俺も、うん。分かります。…とんでもない。…って事も十分に。…けど。」
彩未、
「けど、何なのよ。」
孔太、頭を掻いて、
「…って言うか…。目の前でさ。…こんな凄いの聞かされて。…って言うか。…その、俺たちのバンドって、アマチュアで。…って言うか、ここまで、技術って、なくて。…って言うか、こんな凄いの、聞かされて…。」
顔を傾げながら、
「とにかく…、聞いててもぅ~~。マジで、頭、勝ち割られたって言うか。」
生野、ニコニコと、
「はは。なるほど。」
孔太、
「それに…。望月さんのサックス。」
望月を見て、
「もしかして…、望月さんって、ステージ演奏って、経験は…。」
望月、いきなり話を振られて、自分に指を。
「へ…???…私…???」
そして首を振りながら、
「いえいえいえ。全然。ステージなんて。…って言うか、中学からの吹奏楽で、定期演奏…って言うのには。…まっ、確かに。そういうの…出来ればいいな…、とは、思うけど…。そんな…。私の場合は、中学から高校。それに大学でも単に趣味で…って。」
眞鍋、望月の吹奏楽と言う言葉に思わずドキン。頭の中で、
「…望月さんも…、吹奏楽。芙美花さんと同じ…。」
珠里たち、
「へぇ~~。望月さん、ブラバン。」
望月、コクリと。
「えぇ。」
孔太、望月に、
「望月さん、因みに…。いつ頃から作曲って。」
望月、
「私は~~。中3から…、ですね~~。…その頃から、親に頼んで、部屋を防音にしてもらって~~。…私って、あんまり…、友達って言うのが、いなくって…。でも、何か夢中になるものがあると、それに没頭…って言うか~~。だから…、個人的に。コツコツと…って、そういうタイプ…???…なんですけど。」
事務局員たち、
「中学から作曲…って、凄っ。」
孔太、
「眞鍋さんの場合、ピアノって…。」
眞鍋、
「私は…、2歳からです。」
またまた事務局員たち、
「2歳。」
目を真ん丸にして。
珠里、
「だから。」
有紀も奈織も、
「うんうんうん。」
孔太、頭の中で、
「…とにかく凄ぇ。」
生野も、ふたりを見て、
「そうでしたか~~。」
孔太、僅かに汗を掻きながら、
「俺、今、心臓、バックン、バックン状態です。…ってか、聞いて、とにかく凄かったんすよ。とにかく感動もん。」
眞鍋と望月、それを聞いてお互いを見つめ合ってにこやかに。
孔太、
「…で、俺。」
間髪入れずに眞鍋、コクリと。
「ありがとうございます。…曲、ですかぁ~~。」
いきなり珠里と有紀、眞鍋を見て、
「え…???」
奈織も彩未も、
「は…???」
万智、
「うそ。」
孔太、
「望月さんの作曲のセンスと。眞鍋さんの即興。アドリブ聞いて俺。」
眞鍋、
「私…。曲を作った事って、ないんですよ。…でも、演奏なら、特に…。」
生野、
「ジャンル問わず。」
コクリと眞鍋、
「えぇ。」
望月、眞鍋を見て、瞬き、
「え…???…そうなんですか…???」
そんな望月に眞鍋、コクリと。
「えぇ。子供の頃から。…父の影響で…。」
望月、
「楽譜を見れば…。」
思わず眞鍋、顔を傾げて、
「ん~~。…と、言うか…。一度聞けば、大体は…。」
「一度聞けば…???」
事務局員たち。
孔太、
「…ってか。さっきの望月さんの曲。真鍋さん、聞いたの今が初めて。」
事務局員たち、
「あぁ。そっか。」

ママでいい…。 vol,269. 頭を下げて、両手を合わせて。「すんません。曲、作って頂けませんか…???」
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