汐梨、後ろに睦美と。リビングに。
汐梨、
「兄さ~~ん。睦美さ~~ん。」
睦美に、
「今、部屋で仕事、してる。」
睦美、その声にコクリと。
いきなり麻沙美、眞鍋を見て、びっくりして起き上がって、
「眞鍋のお姉ちゃん。」
立ち上がって眞鍋に。
バセットも起き上がり、スタスタと女性の下に。
女性にじゃれるように。
睦美、
「はは。麻沙美ちゃ~~ん。バセット~~。」
麻沙美とバセットの頭を撫でる。
そんな光景に汐梨すら驚いて、
「いやいやいや。凄いわ。バセット~~。」
バセット、尻尾をふりふり。まだ女性にじゃれている。
洋菓子の箱をテーブルに。睦美、腰を落としてバセットを抱くように、
「うんうん。良い子、良い子。」
汐梨、そんな睦美とバセットを見て、
「いや~~。はははは。」
耀司が部屋から。そして睦美とバセットのその光景を見て、
「うそ。…まじ。」
バセット、耀司の顔が見えたのか、いきなり女性から離れてゆっくりと自分の定位置へと。
耀司、バセットに、
「いや。俺が来たからって、離れる事、ないんじゃない…???」
その声が聞こえたのかとどうかは。バセット、知らんぷりをして自分の定位置でまた落ち着く。そしてサッシの向こうを。
麻沙美も同様にまたバセットに背中に。
汐梨、思わず、
「ぷっ。」
耀司、
「それにしても、凄いな、バセット。あんな風に…。」
汐梨も、
「うんうんうん。私なんて、一度もあんな事、された事がない。むしろ、麻沙美にじゃれついてるから~~。はははは。睦美さん、かなりバセットから気に入られたみたい。」
その声に睦美、照れるように、
「そんな~~。」
そして高井戸を見て丁寧にペコリと。
「すみません、突然。」
耀司、ニコニコと、
「いえいえ。」
そして睦美、テーブルに置いた洋菓子の箱を高井戸に、
「はい、これ。」
ふたりを見ながら、
「ケーキ。」
耀司、
「おほほほほほ~~。」
汐梨、
「わざわざ買って来てくれたんですって。」
耀司、
「ありがとうございます。」
そして、
「麻沙美~~。ケーキだぁ~~。」
麻沙美、その声に顔を振り向いて、
「え~~…???」
すぐさまバセットから離れて。
耀司、ケーキの箱を開けて麻沙美に。
「ほ~~ら~~。」
麻沙美、笑顔満面に、
「わぁ~~~~。」
汐梨、
「ははははは。うんうん。麻沙美、良かったね~~。コーヒー淹れますから。」
耀司、麻沙美に、
「どれにする~~???はは。美味しそうだ~~。」
睦美、
「あ、後で、芙美花さんにも。」
耀司、
「うん。」
汐梨も、
「ありがとう~~。」
耀司、麻沙美に、椅子を引いて、
「はいはい。ちゃんと座って。」
耀司も自分の椅子を。そして麻沙美を椅子に。
「睦美さんも、どうぞ。」
睦美、
「あ、はい。すみません。」
そして…。
4人、共に、
「いただきます。」
それぞれがケーキを一口。
「う~~ん。おいし~~。」
汐梨。
睦美も、ニコニコと。
「うんうん。ですよね~~。」
耀司、麻沙美に、
「おいしい…???」
麻沙美、ニコニコと、
「うん。美味しい~~。」
汐梨、
「蘭子のケーキ屋さん。とにかく人気よね~~。」
耀司、
「うんうん。この街には、洋菓子屋、あそこ一件しか、ないからね~~。しかも、老舗。」
睦美、
「しにせ…。」
汐梨、
「あん。昔っから続いているって事。」
睦美、その話に、
「へぇ~~~。」
耀司、
「多分、昭和から…???」
顔を傾げて、
「うん…???…もしかして…、もっと…???…って、分かんないけど…。ま。駅の近くだからね~~。ついでに。って人、多いのかも…。」
睦美、
「もぅ~~。クリスマスの飾り物で~~。」
汐梨、
「うんうんうん。でしょうね~~。」
頷きながらも、
「あ。睦美さん。」
食べながらの汐梨。口に左人差し指を。そして、ペコリとしながら、
「兄さんの事、ありがとうございます。」
瞬間、睦美、目を真ん丸にして木守を見て、
「えっ…???」
いきなり耀司、
「お~~い。今、それ。」
すかさず汐梨、
「いいじゃないよ~~。そんなの。黙ってたって仕方ないし~~。」
そして汐梨、また睦美にペコリと。
「こんな。どうしようもない兄ですけど。よろしくお願いいたします。」
その話に急に畏まりながらの睦美、顔を左右に、そして左手をヒラヒラとさせて。
「いえいえ。そんな…。…って、えっ…???」
高井戸を見て、木守を見て、
「あ。…じゃあ~~。」
汐梨、コクリと。
「うん。兄さんから聞いた。元々、私から兄さんに、睦美さん、どお…???…って、言っておいた方だから。」
瞬間、睦美、以前、木守から車の中で、
「…兄さんの事、気に掛けてくれたら、嬉しい。」
思い出して、
「あ、あ、あ~~。あ、はい~~。」
耀司、睦美のそんな表情に、
「うん…???」
そして汐梨を見て、
「どういう事…???」
汐梨、耀司は見ずに、睦美に、
「ほらね。とにかく、鈍い。」
そんな声に睦美もクスリと、
「くふ…。」
耀司、汐梨に、
「だから、何~~???」

ママでいい…。 vol,164. 「睦美さん、かなりバセットから気に入られたみたい。」
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