「家で仕事をするようになってからはもぅ~~~。インスタントです。」
耀司。
暁美、
「家で、お仕事。」
晄史、
「高井戸さん、Webデザイナーで、元々会社勤務。…けど~~。コロナで外出自粛になってからは在宅ワークになったんだって。」
「あらま~~。」
暁美。
「じゃあ…、毎日、自宅でのお仕事。」
耀司、
「はい。そうなります。」
「じゃあ~~。お家の方も、毎日、おとうさんが家で。安心ですわよね~~。」
「えぇ。まぁ。家には私と娘だけ、なんですけどね。」
「まぁ。」
暁美。
「じゃあ…、奥様は…。」
「去年…、亡くなって。」
「あら。」
暁美、何かしら申し訳なさそうに。
「ごめんなさいね。私ったら。」
いきなり右手を振りながら耀司、
「いえいえ。お気になさらず。今ではもぅ、娘と二人三脚で。」
「娘さんは、今、お幾つ…???」
「16です。」
「…と、言う事は~~。」
晄史、
「高校2年生。」
「おやおや。」
暁美。
「じゃあ~~。来年は、お受験。」
耀司、またコーヒーを一口。
「えぇ。」
誓、
「物凄い可愛い娘さん。」
暁美、誓の声にニッコリと。
「そぅ~~。」
そして、
「へぇ~~~。高2の娘さんがいらっしゃる~~。そりゃ、可愛いでしょう。」
耀司、その声に、
「はははは。えぇ。自慢じゃありませんが、自慢の娘です。」
誓、また、
「家事、全部、やっちゃうんですって~~。」
暁美、目を真ん丸にして、
「あら。なんとまぁ。素敵な娘さん。」
耀司、照れながらも、
「いや。何の事はない。」
頭を掻きながら、
「僕が、家の事は全く…。」
顔をコクリと。
「全然、ダメなんで。」
「あら。」
「子供の頃から全く。家の事は…。」
誓、
「凄いんだって。高井戸さんの実家。和歌山の…。男子台所に入るべからずって。」
その声に暁美、誓を見て、
「あら~~~。」
耀司、可笑しくなって、
「そうなんです。…って言うか、何故か、近所のおばちゃんたちのウチの台所、溜まり場になっちゃってますから。」
瞬間、暁美、可笑しくなって、
「はははは。おやおやおや。」
「もぅ~~。完璧に、道端から玄関の方に…。途中から2つの分かれ道になってます。玄関までの足あとより、勝手口までの足あとの方がはるかに多い。」
暁美、
「あらららら。」
晄史も誓も、
「うそ。ホントですか~~???」
耀司、大きく頷いて、
「うんうん。ほんとほんと。となりのおばちゃんなんか、もぅ好き勝手に朝昼晩、一日に何度も。」
誓、
「す~~ご~~。」
耀司、
「まぁ。田舎なんて、そんなもんです。今で言う、コミ力…???」
誓、
「あ~~、うんうんうん。」
「半端ないですから。」
晄史と睦美、
「コミ力。」
誓、
「うんうん、要は~~。コミュニケーションの力。略して、コミ力。」
睦美、フィンガースナップ、
「あっ、そっか~~。」
晄史も、
「な~~るほどね~~。」
仕事中に汐梨、腕時計を見て、
「兄さん、今頃…。」
そして、何やら、
「ふふふふふふ。」
「な~~んか、久し振りだよね~~。芙美花とこうして日曜日に会えるなんてさ~~。どんくらい振り…???」
景織子。
千愛と詩乃も、
「うんうんうん。どんくらい…???」
芙美花、
「う~~ん~~。…もしかして…、9か月…???」
詩乃、
「そっか~~~。」
「…ってか。今、家の中。」
千愛。
「うん…???…はは。バセットひとり。」
「ワンちゃんの…???」
「そう。お留守番。…でぇ~~。夕方は~~。おばちゃんが、姪っ子を連れて我が家に来る。」
「…で、家事をしてくれる。って。」
芙美花、
「そういう事~~。」
千愛、
「でも、その…、おばちゃんも、大変じゃない…???…自分の家と芙美花んちと両方~~。」
芙美花、その声に、
「う~~ん。私もそう思ってるんだけど~~。…でも、これぱっかりは、おばちゃんから言い出しちゃったからね~~。…けど、おとうさんには、早く家事出来るようにって、釘は刺してはあるんだけどね~~。…どうなりますやら。」
景織子、ストローをジュースを吸いながら、
「かかかかか。家事全くダメってね~~。」
「まぁねぇ~~。おかあさんがおとうさんと結婚する前から、家事は私がやる。あなたは外で仕事って。…って言うか、おとうさんがおかあさんに僕は家事出来ませんって、宣言したくらいだから~~。」
「まぁねぇ~~~。男性が家事出来ない。まっ。そりゃ当然かも知れないけど、今の時代。どうなんだろ。」
景織子。
「ねぇ~~。千愛~~。詩乃~~。家事、する…???」
千愛、
「…って言うか、景織子、すんの…???」
「やる訳ないじゃん。おかあさんいるもん。」
そこまで言って景織子、芙美花に、
「芙美花、ごめん。」
両手を合わせて。
芙美花、
「かかかかか。はは。大丈夫だよ。もぅ~~。今更~~。」
「…ってか。」
千愛。
「ウチのおとうさんだって、全く家事、出来ないよ。家にいても…、な~~に、やってんのかな~~???…って言うか、私も、日曜日や祝日なんて、家にいないから。かかかかか。分かんないけど。」
詩乃、
「かかかかか。大概、私たちと一緒だし~~。」
「ビンゴ~~~。」

ママでいい…。 vol,082. 「娘と二人三脚で。」
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庄司紗千 「雫音〜shizukune〜」
※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。
