賀寿恵、「おふたりに…、お話があります。」 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

ドキドキ 七瀬家のリビング。
励治が部屋から出て来てキッチンに。
仕事について話をしていた麗子と賀寿恵。

そんな励治を見て賀寿恵、ふと。
「おじさん。」
そして、麗子を見て、
「おばさん。」

励治、
「うん…???」
キッチンから賀寿恵に振り向いて。

麗子も、賀寿恵を、
「おや。」

賀寿恵、
「おじさん。ちょっといいですか…???」

励治、また、
「うん…???」

賀寿恵、神妙な顔をして、
「おふたりに…、お話があります。」







その夜に隆英のスマホに賀寿恵から。
「おやおや、弓さん。どうされました…???」

スマホの向こうで賀寿恵、
「あの…。…隆英さん。」

隆英、スマホに、
「はい。」

「私。…ロバートと、正式に、結婚を前提として、お付き合い、させて頂いております。」

その声に隆英、
「おや。」

「隆英さんには、何とお礼していいやら。物凄い、ひととなりの良い方で。」

隆英、嬉しそうに、
「はははは。そうですか~~。うんうんうん。良かった、良かった。」

「その節は、どうも、ありがとうございました。」

そんな声に隆英、
「いいえ、いいえ。…でも、良かった~~。今、あいつ、代官山にいるんだけど。インテリア専門の広告代理店で働いているんだよね。」

「えぇ。」
「カナダにいた頃に知り合って、インテリアの話で盛り上がって、それ以来、何だかんだで会ってるんだ。まっ。勉強一筋って言う男なんだけど、僕が電話で、そろそろ、いいんじゃないかって。…で、弓さんに。」

賀寿恵、
「えぇ。お話はロバートから伺ってます。」

隆英、スマホに、
「うんうんうん。とにかく良かった~~。弓さん。おめでとうございます。あいつなら、大丈夫だよ。私が、保証します。」

目から涙が零れる賀寿恵、僅かに涙ぐみ、
「はい。ありがとうございます。」
頭をペコリと。

その涙声に隆英、
「うん。是非、おしあわせに。」

鼻水を啜って賀寿恵、
「はい。ありがとうございます。…あの…。」

隆英、スマホに、
「はい。」

「隆英さんと、優維香さんも。是非。」

その声に隆英、
「はい。ありがとうございます。…では。」

賀寿恵、スマホ越しに。
「はい。おやすみなさい。」

「おやすみなさい。」



そのロバートと言う人物。隆英よりは2歳ほど年下。カナダ人である。
カナダ・マックスマスター大学主席で卒業。
その後、カナダでインテリアを学び同時に日本語も学ぶ。
隆英がカナダに滞在。その時に偶然にも展示会場で合い意気投合。
それからの付き合いである。

ロバートがカナダでインテリアの仕事をしながらに日本の文化を学んだというのは、
元々ロバートの祖母が日本人であった事が端を発している。
偶然にも隆英との生い立ちに似ているのだった。
カナダでインテリアの仕事に就きながらも日本への憧れにどうしても拘り続けて、
遂には2年ほど日本の大学に留学している。

その後、再びカナダに帰り、また同じくインテリア関係の仕事を続けていた。
その時にカナダに出張で訪れていた横井土正嗣と出会う。
その時に横井土から見染められて再び日本の大学、徳鳳(とくほう)大学に留学。
横井土の推薦である。

そして…、その留学期間も終了して、一度はカナダに帰国したのだが、
日本文化に惚れ込んで、ビザを取得。3度目の日本に。
そして現在は東京で、インテリア専門の広告代理店に勤務している。
東京代官山に居住している男性である。







「凄~~ご~~。奇麗~~~。はははは。優維香~~~。」

天気は晴れ。2023年、6月18日。優維香と隆英の結婚式である。
場所は…。望都と、葛籠慶輔が勤務する、ニューフロレンスホテル。会議室、「アレーナ」
凡そ50人の出席者。

この日のふたりのエスコート役は、優維香と隆英に懇願されての望都と慶輔。
そして、華やかに執り行われた。



「かかかかか。いやいやいや。優維香~~~。かかかか。おめでとう~~。」
真宮。

池辺、
「ものすんごい、奇麗~~。」

悠里、
「かかかかか。リーダー、もぅ~~。かっこよ過ぎませ~~ん。」

瑛子、
「それにしても、驚いた。」

阿寿沙、
「だよね~~。ホテルの外。」


一度はこの目で見てみたい。と、ホテルの前にも報道陣。
つまりは、数ヶ月前のフランスでのコンペにプレゼンの当人が現れると、
密に入手した報道陣が列を成していた。しかも、それに便乗しての…、
所謂、野次馬も。で、ある。

しかも、この日のバージンロードでの、優維香との共に歩いたのが、小埜瀬瑛士。
出席者全員が注目となった。


吉竹、
「いやいやいや。とにかく絵になるねぇ~~。」

菜帆子、愛結美の隣で、
「さすがに、凄いわ~~。」

愛結美、
「…って、言うか、課長の息子さん、初めてみたわ~~。何々、カッコ良過ぎ~~。」

菜帆子、
「うんうんうん。」
そして、順平に、
「あんたも早く~~。」

順平、その声に苦笑い。
「言われると思ってました~~~。…それにしても…、一日で、親子でダブルの結婚式。前代未聞。」

菜帆子に愛結美、頷いて。
「確かに。はは。」








好きになれない。   vol,323.    賀寿恵、「おふたりに…、お話があります。」

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