「優維香、娘の事を、よろしくお願いします。」 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

ドキドキ 佐津香、顔を傾げて、
「ふ~~~ん。」
そして優維香を見て、
「あんたがね~~。あれほど、今は仕事。男性なんか二の次。な~~んて、言ってたあんたが~~。…まさか。」

その声に優維香、思わず口を尖らせて、
「だって…。」

佐津香、口をガッシリと搾って、そして、
「まっ。とにもかくにも。」
目の前の隆英を見て、
「小埜瀬さん。隆英さん。」
コクリと頭を下げて、
「優維香、娘の事を、よろしくお願いします。」

瞬間、隆英。再び優維香の母に、コクリと頭を下げて、
「いえいえ。僕の方こそ、よろしくお願い致します。」
そして笑顔で…。そして隆英、優維香を見てニッコリ。

優維香も隆英を見てニッコリと。

佐津香、
「それにしても…。隆英さん。小埜瀬、隆英さん。」

隆英、
「あ、はい。」

「日本には…。まだ…。」
優維香を見て、
「確か。」

隆英、
「3か月…に、なりますね。えぇ。」

優維香、2度程、コクリと。

佐津香、
「そんなあなたが…。もぅ…。」

隆英、躊躇なく、
「えぇ。もぅ…です。…でも、これが僕にとっては、人生初の女性との巡り合わせなんです。」

その声に優維香も佐津香も、
「えっ…???」

隆英、ニコリと。
「申し訳ありません。…実は僕、生まれてこの方、女性の人とはこれほどまで接近…???」
僅かに頭を傾げて、
「近づいた事って…、ないんです。会社の人にも話してはいるんですけど…。学生時代から女性には縁がなく。」

優維香、
「あ、はいはい、うんうんうん。」
隆英を見て。

隆英も優維香を見て。そして目の前の優維香の母を見て。
「学生時代は、とにかく、日本の外に出たいそればっかり考えていたもので…。」

佐津香、隆英に、
「えぇ。はい。優維香にも、そのように聞いてます。」

「まっ。確かに、大学時代に海外から女性の留学生とも友達になりましたけど、それほど接近するという事は。」

佐津香、話を聞きながらにして、
「へぇ~~ぇえ~~。」

「そんなこんなで、大学時代に大転換してしまいまして。」
「ウチの社長と海外でバッタリと。」

佐津香、
「七瀬社長。」

「えぇ。…ご存じなんですか…???」
「えぇ。今でも、時々、お会いしますけど…。お孫さんが私の挿絵のファンでいらしてくれて。」

優維香、
「望都さんとこの女の子。」

隆英、
「あぁ~~。なるほど。」

佐津香、キョトンとして、
「あら。ご存じ。」

「えぇ。大学時代に、七瀬家にはお世話になりましたから…。」
「あら~~。」

「…とは言え、望都さんのお子さんとはお会いした事はないんですけど…。まっ。海外で仕事をしていて、ある時、ホテルで七瀬社長にバッタリと。」

佐津香、
「へぇ~~ぇえ~~。」

優維香、
「話…、長くなっちゃうね。この分だと。」

瞬間、隆英、
「あ。」

佐津香も、
「あら。」

優維香、
「私…、食事の準備…。」
いきなり優維香、椅子から立ち上がる。

佐津香も、
「あ、あ。…そうね。」

隆英、
「あ。…いや…。僕はそろそろ…。お話は…。」
優維香と優維香の母を見て。

優維香は、かろやかにテーブルから離れてキッチンに。

佐津香も椅子から…。そして…。
「いいえ。瑛士さんの息子さんが来て、食事も出さないでって…。必ず後に…。」

隆英、
「あ、いや…。」

佐津香、
「召し上がってってください。」

優維香、鍋の中を見て、
「うわお。ロールキャベツ。」

佐津香、
「う~~ん。今夜はね~~。テレビ見てたら、料理番組でこれ、やってたから、思わず作りたくなっちゃって。」

優維香、匂いを嗅いで、
「う~~ん。いい匂い。美味しそう~~。」
そして、
「隆英さん、食べてって。」

すると…、隆英、ニッコリと。
「はい。ご馳走になります。」

佐津香、エプロンをしながら…。
「あ。でも…、おとうさん、瑛士さんには、この事。」
優維香と隆英を見て。

優維香、瞬間、口を窄めて、顔を長く、そして目を真ん丸に。

隆英、
「あ、いえ…。まだです。」

佐津香、その声に、
「えっ…???」
優維香と隆英を見て。

隆英、
「…と、言うかぁ~~。まぁ…。はははは。」

佐津香、また優維香と隆英を見て、
「うん…???」

優維香、
「実は~~。」
母に。
「隆英さん。おとうさんがおかあさんと結婚する事、まだ知らない。」

瞬間、佐津香、
「うそ。」
目をパチクリ。
「へっ…???」

「…って言うか~~。」
優維香。
「私もまだ。隆英さんのおとうさんには、会って話してない。」

「あ、いや…。」
佐津香。
「まま。男性の親には…。まま。うんうんうん。とにかく、女性の方から先にって。…分かるんだけど…。」

佐津香、目をキョロキョロと。そして、
「あの人、何…。まだ隆英さんに。…って、言うか、名前で失礼だけど…。」

隆英、そんな優維香の母に、右手を振って、
「いえいえいえ。」

佐津香、
「瑛士さんったら~~。何とも、暢気な…。」








好きになれない。   vol,290.    「優維香、娘の事を、よろしくお願いします。」

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