「あ~~~ん、もぅ~~。悔っしぃ~~~。」  | THMIS mama “お洒落の小部屋”

ドキドキ 梶、尊に振り向き、尊の両二の腕を両手で、
「尊。」
真剣な目で。

尊、訝し気に…。
「どうされました…???」

「尊。良く聞いて。今、日影さんからの電話で、優大君が亡くなった。」

その声に尊、一気に目を真ん丸に。
「うそ。」
すぐさま顔を左右に、
「いや…。それじゃあ、今回の…。」

その声に梶、
「うん。うんうんうん。分かっている。分かってはいるけど、現実を、受け入れるより仕方ない。…とにかく。何とか受け入れて、乗り切るしか方法はない。榊先生も無念との事。」

尊、
「社長…。」



そして…、会議室に戻ってきた梶と尊。面々に挨拶を。
そして…、競い合ったジョエルの面々とも挨拶を。

梶、小埜瀬に、
「素晴らしい物を見させて頂きました。今後共に、よろしく。」

小埜瀬、その表情に何かしら…。けれども、
「いえ。こちらこそ、よろしくお願いします。」

そして梶、真宮と池辺とも挨拶。



真宮、その後、池辺に、
「おかしいな…。」

池辺、
「えっ…???」

「うん…???…いや。争奪戦、勝ち取った割には梶社長の表情。」

池辺、目をキョロキョロと…。
「あぁ。確かに。そう言われてみれば…。」





そして…。

夢蔵の本社を出ての優維香たち。
「あ~~ん、もぅ~~。悔しい――――――っ!!!」

トラディショナル事業部内でも暗いムードが…。

そして、その報せは七瀬にも、
「そぅ~~~。仕方がないわね~~。うん。分かった、お疲れさま。」
真宮からの報告を受け取って。

賀寿恵、そんな麗子に、
「社長。」

麗子、賀寿恵に顔を振り、
「今回は…。ダメだったって。」

「そんな…。」
「とにかく。切り替えましょう。」



優維香、母に電話を…。

佐津香、
「そっか~~。ダメだったか~~。ん~~。残念。でも、諦めちゃだめよ。」

優維香、その声に、
「分かってるよ。」

隆英も瑛士に。
「そっか~~。なるほどね~~。…その伊玖伊那って、そんなに…???」

その声に隆英、
「あ~~~。まっ。イケるとは思ったけどね~~。一歩及ばずって…。感じかな~~。柿崎さん、頑張ってはくれたんだけど…。」

瑛士、
「へぇ~~~。柿崎佐津香さんの娘さん。」

「あぁ。まっ。彼女も彼女なりに…。」
「そっか~~。まっ。でも…、おまえには、次があるさ。…って言うか、既に、切り替えてはいるんだろ…???」

隆英、ケロリとして、
「まぁね~~~。人生、何があるかは、分からねぇから。」

「おぅ。ははは。その意気。」






優維香、自宅に帰っていきなりベッドにバン。
「あ~~~ん、もぅ~~。悔っしぃ~~~。」
の、気持ちは、優維香の心と頭の中には、相当なものに…。
枕を抱き締めて。口を尖らせて。
「もぅ~~~~。」
枕を壁に目掛けて投げつける。下唇をビロンと。
そしてすぐさまベッドに横になり、ブランケットを頭まで…。そして目を閉じて…。
ブランケットの中で目を閉じたまま。

…けれども、目を開けて、ニッコリと。
「へへ。…ふふん。」





それから…。

夢蔵の争奪戦での敗北はトラディショナル事業部にも深い傷跡を残したが…。
そして、伊玖伊那はその後も順調に夢蔵との…。
けれども、ここでひとつの光明が…。
夢蔵でのプレゼン。当然ながら、デザイン性を重視しているのが最も重要素である。
従って商品化されている訳ではないために商標登録もされてはいない。
伊玖伊那は、今回の事で夢蔵との契約をして初めて商品登録という事になった訳である。


風向きが変わった。

確かに。伊玖伊那は今後も夢蔵の全店舗で、
伊玖伊那デザインのインテリアが施工される事になる。

…が…。その一方で、あるニュースが話題となった。

SNSで夢蔵の争奪戦でのジョエルのプレゼンのインテリアデザインがトレンド入り。
しかも、トップで…。

トラディショナル事業部のメンバーの慌てよう。
「うっそ―――――っ!!!」
「どうなってんの~~~。」
「なんで、なんで~~???」
「いやいやいやいや。」
「え~~~~ぇえ~~???」
「ちょっ。ちょっと。何これ~~~~。」


社長室での麗子、その騒ぎに、
「かっかっかっか。いやいやいや。中々どうして、捨てたもんじゃないね~~。」

優維香、小埜瀬に、
「リーダ―――――ッ!!!」

小埜瀬も、
「かっかかか。」
ニコニコとして、
「一体、何がどうなっているのか。」

出掛け先の真宮も、池辺からの連絡で、
「お~~ぃ、おぃおぃおぃ。」

優維香、伊寿美からのラインで、
「やったね。」と、Vサイン。


何と、岳燈の発案だそうな。そして、それを伊寿美がSNSにアップ。
いきなりの急上昇。


再び、トラディショナル事業部、忙しくなってきた。
すぐさま商品化決定。事実、夢蔵どころの騒ぎではなくなってしまっていた。
全国から注文が殺到する事に…。



そして…。

都内、某レストランでは…。ふたりの男女が…。

「誕生日、おめでとう~~。ふふん。私より、先に、57歳になりますか。」








好きになれない。   vol,270.    「あ~~~ん、もぅ~~。悔っしぃ~~~。」

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