理江子、小埜瀬から離れて、
「お疲れ様でした。」
小埜瀬、既に顔を真っ赤に。
「いいえ。とんでも…。」
すると、今度は佐津香が小埜瀬をハグ。
順平、
「わは。」
佐津香、小埜瀬を抱きしめて、
「凄かった。」
佐津香、小埜瀬の右に抱き着き、そして次に左に。2度のハグ。
菜帆子、
「はは、や~~るぅ~~~。それでこそ、恋人同士。」
理江子もその声に、
「うんうんうん。」
そして、
「それこそ、おふたり、そのままキスしちゃえ。」
いきなり順平、
「うそ――――――――っ!!!」
菜帆子、口を両手で塞ぎ、
「わは。」
すると佐津香、何とも自然に。小埜瀬の唇に、自分の唇を。
菜帆子、今度は口に左手を。
「は~~、マジ…???」
佐津香、小埜瀬の唇に自分の唇を数秒。
小埜瀬の目は瞬く間に真ん丸に。
理江子、ニッコリと、
「わお~~。さっすが~~。佐津香さん。大胆。」
順平、
「凄ぇ~~~。生だわ。」
佐津香、小埜瀬から離れて、
「お疲れ様。ありがとう。」
小埜瀬、目を真ん丸に。そして突っ立ったままで。ぽぉ~~~っと。
菜帆子、
「かかかかか。課長~~~。」
そして佐津香、そんな小埜瀬に今度は、左の頬を右手で、ペンペン。
小埜瀬、思わず、顔を左右に小刻みに、
「わっと。」
菜帆子、小埜瀬に、
「今、課長と佐津香さん、キスしちゃいました~~。かかかかか。」
小埜瀬、いきなり顔を崩して、
「佐津香さ~~~ん。」
順平、
「かかかかか、凄ぇや。」
佐津香、小埜瀬に、
「はい。キスしました。」
そして口を尖らせて、
「うん。キスなんて安いものよ。それ以上に凄かったから、課長のプレゼン。」
菜帆子、
「さっすが~~。いい女房に、いい旦那。」
理江子、その声にニッコリと。
「ねぇ~~~。」
順平も、
「正に。…まっ。ただ…、この事は~~。俺たち…。」
菜帆子、
「うんうん。私と、愛結美さん、そして理江子さんと佐津香さん。課長と順平。この6人だけ。」
順平、
「ですね~~。」
佐津香、
「まっ。…けど、バレるのも時間の問題。…でも、私は、課長、好きにはなれない。…けど、とにかく、傍にはいる。いたい。…それだけだけどね~~。」
菜帆子、
「かかかかそればっかりだね~~~。」
佐津香、
「だ~~ってこの人、飲んだら目ぇ、離せないから~~。もぅ~~。とにかく、ほっとけない。前の旦那みたいな事は、金輪際、うんざりなんだけど~~。不思議なんだけど、体が勝手に動いちゃうんだから~、仕方がない。」
菜帆子、小埜瀬に、
「…だ、そうです。課長~~。…ま。でも…、課長も…、佐津香さんが前の奥様と匂いが同じって言うから、仕方がないんですよね~~。とにかく課長~~。佐津香さんの傍に、いてあげて下さい。…じゃないと佐津香さん、発狂しちゃいますよ。小埜瀬、何処行ったって…???」
ニコニコしながらの菜帆子。
既に理江子たち、控室のドアの前。
小埜瀬、ペコペコとしながら、
「面目ない。」
順平、
「な~~んか、さっきまでのステージ上の課長とは全くの別人。」
その声に理江子も菜帆子も、
「あ~~。」
いきなり小埜瀬を指で差して、
「ほんとだ~~~。」
佐津香も、
「うんうんうん。正に。役者魂だよね~~。役になり切って、普段はおっとりと。…ってね~~~。」
控室に入りながらも…。
そして佐津香、理江子共に、
「さ~~て。」
「じゃあ~~。みんなのところへ。」
菜帆子、
「うん。」
順平も、
「そうですね~~。」
その時、菜帆子のスマホにラインの着信音。
菜帆子、
「おっと。」
見ると愛結美から、
「あは。愛結美さん。凄かったって。」
佐津香に理江子、
「うんうんうん。」
すると今度は佐津香のスマホ。しかも、立て続けに。
佐津香、
「あらあらあら。」
菜帆子に理江子、
「さすがに佐津香さん、やたらとライン。」
順平、
「凄ぇ~や。」
佐津香、
「まぁね~~。娘やら友達やら。しかも、無理言って挿絵も、休んじゃったから。この1週間。」
菜帆子、
「確かに。」
理江子も、
「挿絵画家先生ですもんね~~~。」
小埜瀬、恐縮極まって、
「僕…、そんな人と…。どえらいですけど…。」
菜帆子、いきなり小埜瀬に、
「何言ってんですか~~課長~~。堂々としていてください~~。…って、佐津香さんの前では、無理か。」
理江子、小埜瀬を慰めるようでも、
「まぁね~~。そこが小埜瀬課長のいいところでも、あるんですけど…。」
順平、ニコニコと。
「えぇ。頑固だけど、人情味ありって。」
そして、
「けど課長~~。あれだけのパワーって、どっから来るんでしょうかね~~。ステージ上のあのパワー。」
控室を出ながら。
菜帆子、
「ん~~~。それそれ~~。私なんて、目が潤んで潤んで。凄かったもん。」
理江子、
「右に同じ。」
菜帆子、佐津香にも、
「ねぇ、佐津香さん。」
すると佐津香、またもや目を真っ赤にして…。
順平、菜帆子、理江子、
「佐津香さん…???」

好きになれない。 vol,240. 理江子、小埜瀬から離れて、「お疲れ様でした。」
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