優維香、瞬きしながらも、
「あ~~んもぅ~~。思い出せない~~。何か、一度だけ、聞いたこと、あったような~~。でも…、おかあさん、その人、新課長としか、言わなくって~~。」
けれどもその瞬間、
「あっ。わっ!!!」
悠里、
「びっくりした~~~。」
優維香、
「確か。この人。仙台から東京に来てるって…。」
その声に小埜瀬、眉間に皺を。
「仙台から東京…???」
「うんうん。」
優維香。
「…ってか、動画、動画。」
その時、真宮と池辺が部署に。そして優維香の隣で立ったままスマホを見ている小埜瀬に、
それぞれ、
「お疲れ~~~。」
ニッコリと。
小埜瀬、
「お疲れ様です。」
池辺、その声にニッコリと。そしてすぐさま、小埜瀬の隣のふたりの頭に気付いて、
「うん…???」
自分の席、椅子に座ろうとしての、また立ち上がり、そしてまた、
「うん…???」
自分の席から離れて悠里の方に。
真宮、そんな池辺を見て、
「ん…???」
小埜瀬の方に歩み寄る。
「どうしたの…???」
小埜瀬、堂々と。
「えぇ。…実は、チーフ殿のおかあさんが勤務している会社、今、フランスでプレゼンやってるんですよ。コンペだそうで…。…しかも、世界ランキングを狙っているコンペとか…。今、そのコンペのライブ。」
池辺、
「へぇ~~~。」
優維香、悠里、池辺に顔をコクリと。
「すみません。こっそりと見ちゃってました。」
真宮、近づいて、
「何してんの…???」
小埜瀬、
「あ、部長、今…。」
池辺、
「優維香のおかあさんの会社、今、フランスでコンペの真っ最中~~。何でも世界ランキング狙ってるとか~~。」
その声に真宮、瞬きをして、
「へぇ~~~。どれどれ。」
そして小埜瀬のスマホを。
「ふんふんふん。」
優維香、
「見ていて、凄いです。それに…、その、今、プレゼンしている人。もしかして…、リーダーのおとうさんかもって…。」
池辺と真宮、小埜瀬を見て、
「はい…???」
「おぃおぃおぃ。」
小埜瀬、
「あ、いや…。物凄い僕の父に似ているんです。」
池辺、目を真ん丸に、
「え~~~~???」
真宮も、
「うそうそうそうそうそ。」
優維香と悠里、ガッシリとスマホ画面に釘付け。
池辺、
「あっ。…でも、これ、ライブ、良いんじゃない…???…再生、出来るでしょ…???」
優維香、
「えぇ。確かに。」
池辺、
「んじゃ、私たちの…、ほら。争奪戦の…。もしかしたら…、いい参考に。」
その声に小埜瀬、
「おっと。うんうん。」
優維香、
「あ。ははははは。」
真宮、
「うんうん。いいかも…。」
そして、小埜瀬にガッシリと寄り添いながらもプレゼンの様子を…。
「へぇ~~~。」
そしてすぐさま、
「ほぉ~~。…何かしら、会社の社長みたいな、貫禄…、感じるけど…。」
小埜瀬、その声にニッコリと、
「えぇ。」
優維香、
「うんうんうん。そんな感じ。」
悠里、
「でも…、あと…、どのくらい…???」
そして…、それから5分後には…。
ステージ中央の小埜瀬、観客側に一礼をして。
瞬間、観客側からは拍手喝采。歓声とフィンガーホイッスル。
しかも…、それが中々鳴り止まない。
順平、袖でガッシリと、ガッツポーズ。
別の袖の理江子と佐津香、菜帆子も、目を潤ませながらの、お互いにハグ。
会場内のアナウンスが流れる。
ライブ映像を見ながら、聞きながらの池辺と真宮、
「へぇ~~~。英語、フランス語。なるほど。海外だね。」
「う~~~ん。」
真宮、小埜瀬に、
「…で…???…この、男性が…、リーダーのおとうさん…???」
小埜瀬、
「ん~~~。とにかく、似てるんですよ。…でも、僕の父、今、仙台にするはずなんです。」
池辺、真宮、
「仙台。」
優維香、
「でも…、多分、その男性の人、おかあさんの会社の、部署の新しい課長さん。」
池辺、
「新しい課長さん。」
「…で、確か、おかあさんの話だと、免許証がまだ仙台って…。」
真宮、
「おぃおぃおぃ。…ってか。確か、優維香のおかあさん、エレガンサ化粧品。」
その声に優維香、
「あ、はい。」
真宮、スマホで…。
「おっと、あった。…で…。…うん…。わお。仙台にもあるじゃん。エレガンサ。…ってか、国内、札幌。神戸。広島。長崎。それに…、海外にも…。凄いね~~。」
池辺、
「うんうんうん。国内大手の化粧品会社だから。」
真宮、
「へぇ~~~~。」
愛結美、
「はぁ~~~~。終わった~~~。」
顔が涙で。そして、
「みんな~~~。」
それぞれのメンバーも、
「終わった~~~~。」
会場内では…。
ステージの裏で小埜瀬と順平、ガッシリとハグ。
「課長~~~~。ナイスです。」
小埜瀬も、
「かかかかか。やりましたよ~~。…ってか、出来たって感じ。…なんだか、自分でも信じられない。」
理江子、目を潤ませて、
「小埜瀬課長、素晴らしかった。」
いきなり小埜瀬に抱きついてハグ。
小埜瀬、いきなり目を真ん丸に。そしてヒョットコみたいな顔をして、
「いい…???…由利塚さん。」
理江子、
「いいの、いいの、これくらいはさせて。」
しっかりと小埜瀬を抱きしめる理江子。そして、
「ありがとう。」
菜帆子、
「わお~~。理江子さ~~ん。」

好きになれない。 vol,239. 「もしかしたら…、いい参考に。」
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