賀寿恵、また麗子を見て、
「へぇ~~~。」
「なんだ…けど~~。…そのおばあちゃんも~。隆英14歳の時に、脳梗塞で死亡。」
賀寿恵、また、
「わお。」
「享年80。完璧に、おばあちゃん子。何から何まで。…でも…、変な話。…そんなおばあちゃんを亡くしてからの隆英、何かしら…。確かに。…落ち込んだんだって。…って言うか、おとうさんの方が、殆ど、仕事、仕事の毎日。まず隆英を構う事がない。」
またまた賀寿恵、
「わお。」
「まっ。」
麗子、賀寿恵を見て、
「母親が亡くなっての…、保険。そして、おばあちゃんが亡くなっての保険。…確かに。保険金の受取は父親。なんだ…けど~~。…この父親も…。まっ。なんて言うか、頑固なんだか、どうなんだか…。」
賀寿恵、麗子を見て、
「えっ…???」
「まっ。私は、隆英の父親には会った事はない。ただ、隆英の話でそう感じるだけなんだ…けど…。…普通なら、肉親が亡くなって、それで受け取られる保険金。悲しくもあり、複雑な心境ではありながら…。普通…なら、頂いておくじゃん。…それが…、隆英の父親。…んなもん、死んだ人間の金で飯が食えるかって。全額、隆英にポン。」
いきなり賀寿恵、またまた目を真ん丸にして、
「う~~~っそ。」
「…な、訳で~~。隆英、大学入学と同時に、家を出た。その後は父親とは殆ど、音沙汰なし。まっ。たま~~には、電話している。みたい…だけど…。…住んでた家だって、どうなってるんだ…ろうか…???…隆英も分からない…らしい。…で、そんな隆英なんだ…、けど~~。…確かに。東和大。大学生ならではの。私も感服したくらい。世界に出てみたいって。」
賀寿恵、いきなり麗子を見て、
「おっと~~。遂に。」
「まっ。確かに。隆英、中学の頃から英語、勉強していて英語はOK。友達にもアメリカ人との交流もあるという。」
「へぇ~~。」
「私も、たまに隆英が電話で英語話してるの聞いたけど、さすがは、ペラペラ。」
「へぇ~~~。」
「…で。…その時から注目していたのが、隆英のカメラテクニック。と、文章力。まま。英語でも書いてはあるんだけど…。私には何のことやら…。…で、旦那の取り巻きにその文章を見させたら、何と。完璧。ビジネスでも通用する英語能力だって。あの子が書いた英語の文章。論文かなんだか、知らないけど…。」
賀寿恵、思わず、
「凄っ。」
「カメラはね~~。隆英のカメラ。こっちも中学から始めたらしい。もぅ~~。引き込まれる、引き込まれる。…って言うか…。だから…、あの子、友達に外国人、多いのかも…。」
賀寿恵、
「……。」
「…って、言うか。一度だけ、ウチで、ホームパーティなんてのを開いたの。まま。旦那も、東和大の後輩たちが、隆英の友達が来るってんで、逆に喜んでくれたけど…。…ただ、旦那も不思議がっていたけど…。隆英の大学の友達に…。何故か…。日本人が…、いない。10何人もいるけど…。むしろ、ヨーロッパ系、アジア系。中国やマニラ。それにシンガポール。そしてオーストラリアにアメリカ。男女混合。…しかも…、さすがは、驚くほどに日本語ペラペラ。…ただ、隆英は彼ら、彼女たちには英語で話してはいた。聞けば…。隆英は私たちと話すときは必ず英語です。って。…って、言うか…、つまりは、その友達って言うのが、実は、母国語も英語も話せる訳。」
賀寿恵、
「確かに。」
「だから…、尚更、常に英語で話して世界に…。…まっ、それに打ってつけのネイティブな外国人が目の前だから。」
賀寿恵、頷きながら、
「な~~るほどね~~。」
「けど…。とにかく、世界に出るには、とにかく金がいる。」
「うんうんうん。」
「…で。そん時に、思わず名乗りを上げたのがウチの旦那。」
「はっ…???」
いきなり賀寿恵。
麗子、いきなり笑いだして、
「かかかかか。私より、旦那の方が隆英に惚れ込んでさ。大学卒業したら、おま、世界に行けって。俺が面倒みてやるから世界に行けって。但しアルバイトはそのまま続けろ。」
「へぇ~~~。叔父様が~~。」
麗子、顔をくしゃりとさせて、
「…って、言うか…。ある意味…、言いだしたら、効かない部分も…、ウチの旦那にも、あるから。まっ。私も、これからの隆英の事を考えたら、旦那に感謝するしか…、なかったけどね~~。」
賀寿恵、口を尖らせて、
「ふ~~ん~~。」
「…で、めでたく、大学卒業後には、世界に…。まっ。ただ…、ウチに半年いて、その後はアパートに戻って、自立。まっ、お金は私たちが…。逆に、旦那から、甘えるときは、甘えろ。昔じゃねぇんだから。それが、人の縁ってもんだ。」
賀寿恵、
「へぇ~~。叔父様、中々~~。」
麗子、
「しかも…。隆英って子は…。」
「うんうんうん。」

好きになれない。 vol,049. 「まっ。なんて言うか、頑固なんだか、どうなんだか…。」
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