サラが、
「そして、とても素敵な友達だ。」
そしてフィリップ、ようやく日本語で、
「これからも、しあわせな時間を、素敵な友達と、一緒に。」
そしてフィリップ思いっ切りの笑顔で柚香に左手を差し出す。
柚香、思わず目を潤ませて、
「あ、はい。」
そして体を浮かせて前に。
そして、フィリップと握手。フィリップの頷き。
フランスでの1ヶ月の報告をホテルのレストランで…。
そして、藪岡の車で帰路に。
さすがに疲れたのだろう、後部座席で柚香、うとうとと…。
そして、仕舞いにはシートとドアの端に頭を預けるように…。
藪岡、バックミラーから、
「さすがに疲れましたか、飛行機で10時間以上。」
柚香の隣で幸乃も、
「そのようです。」
柚香を見守るように見ながら…。
「そして、これからは真樹君たちにも報告。」
バックミラーをチラチラと藪岡。
その声に幸乃、
「えぇ。」
「それこそ、この1ヶ月間、真樹君や、柚香さんの友達の彼女。」
「えぇ。愛実ちゃん。何度か電話くれて。ありがたいです本当に。それより驚いたのが真樹君。」
その声に藪岡、チラリとバックミラーを見て、
「おや。…真樹君…???」
幸乃、
「えぇ。そのお母さんがいらっしゃって。」
いきなり藪岡、
「はっ…???…真樹君のおかあさん。」
藪岡、瞬きをして、
「真樹君のおかあさんが…???…何でまた…???」
「一度だけ…、世田谷駅から真輝君を自宅まで車で送ったときがあるんです。」
藪岡、頷きながら…。
「それこそ、1か月前に、柚香がフランスに行くことになって…。その買い物に、真輝君と一緒。…その帰りに…、荷物を抱えたまま駅からは…、と、言う事で、私が駅まで車で迎えに。」
また藪岡、頷きながら、
「はいはいはい。それで、真輝君のおかあさんと。」
幸乃も頷きながら、
「えぇ。まっ。その時、自宅には真輝君のおかあさんしかいらっしゃらなくって、私も真輝君にはお世話になって~~。真輝君のおかあさんに挨拶でもと…。その時、お茶でも…、と、誘われたんですが…。何やらふたりが雨と雷で疲れているらしく…。真輝君がおかあさんを引き留めて…。柚香さん、疲れてるからと…。それで玄関で失礼を…。」
藪岡、バックミラーを見ながらの頷き。
「それからなんです。」
幸乃、笑顔で…。
「柚香がフランスに行って、丁度…、それこそ、1週間くらい経って~~。真輝君とおかあさんがうちへ。」
藪岡、バックミラーを見ながら、
「へぇ~~え~。」
「いつも息子の真輝が柚香さんにはお世話になって~~って。物凄い、優しいおかあさんで~~。それから2度ほど、うちに、見えてます。気に掛けて頂いてます。」
藪岡、笑顔で、
「そうでしたか~~。」
そこまで言って藪岡、
「あ。…でも、その事は柚香さん…。」
幸乃、柚香を見て、首を振りながら、
「いいぇ~~。」
そして、
「それに…。もぅ~~、柚香も帰ってきましたから、多分…、真輝君のおかあさんは…。」
藪岡、バックミラーに、
「もぅ…、お見えには…、ならない…かと。」
「気遣ってくれてるのかと…。思います。…いずれは…、柚香にも、その事は…、話すつもりでもいますけど…。」
藪岡、運転しながら、
「そぅ…、ですよね。…でも…。嬉しかったですよね。教授のあの言葉。…これからも、しあわせな時間を、素敵な友達と、一緒に。って。…しかも…、日本語で…。ははは。」
その声に幸乃も、ニコニコしながら、
「えぇ。本当に…。ありがたかったです。」
「でも…。」
藪岡、
「不思議なものです。陽織ちゃんの景色も…見えた…。ですか~~。…そして…、消えた…。」
幸乃もその声に、
「えぇ…。…まだ…、信じられないんですけど…。…柚香が言うんですから…。もぅ…。」
藪岡も、運転しながら、
「ん~~~~。」
「その辺の…、詳しい事は、柚香、話してくるはずですけど…。」
「そぅ…ですよね~~。」
そして柚香、帰国後、2日間はゆっくりと家で休んで、いよいよ3日目にはいつも通りの大学に…。
幸乃もその2日間はたっぷり柚香からフランスでの出来事を…。
柚香も話したくてしょうがなかったようだった。
そして…。大学で友達ふたりに…。
ふたりとも柚香を抱き締めて、
「おかえり~~~。」
柚香も、
「ただいま。」
そして…、あの時と同じように…。ベンチに。
柚香、
「はは。や~~っぱり~~。いると思った~~。」
真輝、柚香を見て、ニッコリと。
「ま。僕のルーティンかな…。」
「…って~~。メグはすぐに電話くれたのに~~。真輝君、全然~~。」
「いやいや。疲れてるかと思って~~。まっ。確かに。愛実さんはね~~。当然、すぐにでも…。あっ。それこそ、亮輔や阿須賀さん。」
その声には柚香、首を左右に、
「ううん。まだ…。…おばあちゃんも言ってた。気を遣ってるんだよ~~って。帰ってきてばかりで~~って。」
真輝、
「そっか~~。」

LIBRA~リブラ~ vol,216. 「これからも、しあわせな時間を、素敵な友達と、一緒に。」
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庄司紗千 花笠音頭
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