「帰る時は、みんな、柚香を抱き締めてくれたもんね~~。」 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

ドキドキ 確かに。パリ、シャルルドゴール空港。
柚香、1か月前に一度だけ、東京の羽田を経験。そして東京からの出発後に経験。
…だが…。それは、空港に到着後、全てはフィリップとサラが一緒に。
バゲージで荷物を。そして、到着後の税関等など。柚香としては初めての経験。
ではあったが、柚香自身、それ全てを自身の好奇心で頭に。
そして体でしっかりと感じてはいた。だからこそ、自分は1か月後にはまたここに…。

…でも、その時は…。ある意味…、高を括っていたのだ。
…けれども…。実際は…。

空港ではフィリップとサラは、柚香がシャルルドゴール空港の出発ロビー、
初めてのその場所で、あちこちを眺めている時には、既に搭乗手続きは完了していた。
当然の事ながら、その事に柚香は気付いていない。
つまりは、柚香には秘密裡にフィリップとサラは行動していたのだった。

そして…。機内で初めて柚香、その事をサラに告げられる。




羽田からの藪岡の車の中でサラと柚香、その事をはしゃぐように話しながら…。
フィリップは笑ってばかり。

柚香、バッグの中から、
「まさか、バッグの中にGPS~~~???…全然、気付かなかった~~。こ~~んなの。見た事ない~~。」
柚香、前の座席に。

幸乃、それを受け取って、
「へぇ~~え~~。こういうのが…。」

サラ、
「日本に帰れるのが楽しくって。…でも、それ以上に、フランスから帰るのも、辛かったようだけど…。ね。」
柚香を見ながら、そして右腕で柚香の左肩に。

柚香、思い出したのだろうか、薄っすらと涙。

その顔を見てサラ、
「かかかかか。また涙~~。」

柚香、
「だ~~って~~。物凄い素敵な家族。また是非来たい。そんな感じだったもん。」

サラ、
「確かにね~~。帰る時は、みんな、柚香を抱き締めてくれたもんね~~。」

その声に幸乃、
「おやおや。」

藪岡、運転しながら、
「柚香さん、向うでも愛されていたようで…。特に…、サラさんのおばあちゃんには…。はははは。」

幸乃、
「まぁ。」

サラ、
「うん。確かに。溺愛されてましたから…。」

幸乃、また、
「おやおや。」

「どこに行くにも一緒でね~~。」

柚香、
「ねね、おばあちゃん。カトリーヌド…???…あれ…???…サラ、なんだっけ…。」

幸乃と藪岡、
「カトリーヌ・ドヌーブ。」

柚香、目をパチクリと。
「うん。それそれ。…って…???…先生もおばあちゃんも…。あれ…???」
そして柚香、サラを見て。

サラもニッコリと。

藪岡、運転しながら、
「そりゃ、知ってるさ~~。フランスの有名な映画女優~~。」

柚香、
「うんうんうん。それそれ。その人にそっくりなの。サラのおばあちゃん。」

幸乃、
「おやおや。凄~~い。」

藪岡、
「何と。」
そしてバックミラーを見て、
「教授~~。」

サラ、全て通訳しながら…。

フィリップ、
「ハ~~ッハハハハハハ。」

柚香、
「私も、それ知って、び~~っくり~~。」

藪岡、
「正に、フランス映画界の…。なんとやら。ジャンレノに、カトリーヌ・ドヌーブ。名優揃いだ。」

サラ、
「まっ。確かに、私の兄妹や両親も、仕事でいろいろと、忙しい事もあったから…。祖母だけが毎日、家の中で柚香の事。はははは。物凄い可愛がりよう。ねぇ~~。」
フィリップに。

フィリップ、何度も頷いて。

柚香、
「おばあさんに、いろんなトコ、連れてってもらった~~。」

サラ、
「スマホのアルバム、凄いことになってるでしょ。」
柚香に。

柚香も、
「うんうんうん。」



フランスでの出来事を車の中で…。そして、ホテルに着いてからも…。
そして…、食事をしながら…。


藪岡、フィリップに…。
「…で…。例の…。」

フィリップ、頷いて。

サラ、
「はい。」

柚香も…。
「おばあちゃん。」

幸乃、キョトンと、
「うん…???」

サラ、
「一度だけ…。フランスでも、柚香さん。陽織さんに。」

その声にすぐさま幸乃、目を丸く…。
藪岡は黙っている。

柚香、
「うん。そう。」

その、柚香の、「うん。そう。」に幸乃、
「柚香、おま…。」
そして幸乃、藪岡に顔を、
「先生。」

藪岡も頷いて、
「えぇ。」
幸乃を見て…。
「話を…。…とにかく…。」

幸乃、その声に、恐縮するように、
「あ、あ…。えぇ。」

サラ、話始める。
「不思議な事に、柚香も、自分が陽織になっていた事を…。知っているんです。これが、私たちの知るべき事の、非現実的な発見。…そして…。陽織は…。…消えた。」

幸乃、
「消えた…???」
柚香を見て、そしてサラとフィリップを見て…。

サラもフィリップもコクリと頷く。

幸乃、
「…消えた…???…えっ…???…と言うか…。柚香、おまえ…。…おまえまで…、どうして陽織になってた事…。」

そして幸乃、藪岡を見て、
「先生…???」

藪岡、幸乃に、コクリと。
「えぇ。おばあさん。幸乃さん。…多分、あの日。フランスに旅立って…、それから幸乃さんが車の中で私に…。」

幸乃、藪岡を見て、そして柚香を見て、
「えぇ…。」









LIBRA~リブラ~   vol,212.   「帰る時は、みんな、柚香を抱き締めてくれたもんね~~。」

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