そして…、新宿駅のロッカーに荷物を預けて、駅を出て、今度は…、
ふたりで都庁に…。
そして…、その都庁に数分で…。
その時、パラパラと…。
真輝も柚香も、
「うん…???…雨…???」
空を見上げて…。けれども、空は真っ青。
柚香、
「天気…。」
そして、ものの、3秒も経たない内に、ザァ―――――――ッ!!!
真輝、柚香、
「うそっ!!!」
「何これっ!!!」
一気にふたりはずぶ濡れ。しかも、そのまたすぐに今度は雷。
真輝、
「ヤベ~~。近づいてる。」
柚香、
「真輝君。」
真輝、ずぶ濡れのまま、
「うん。」
柚香も、辺りを見ながら…。けれども雷は…。
そして…、いきなり柚香の後ろの方で、
「ピカッ。」
すぐさま、
「ババ―――――ンッ!!!」
真輝と柚香、
「うぇ。」
「キャッ。」
その光と音とのけたたましさに、いきなり柚香、また鈍器のような硬く、重い感触で背中をドン。
「…んぐ。」
そのショックで気絶する。
その柚香を見て真輝、すぐさま、
「柚香さ~~ん。」
そして、
「や~べぇ~~。」
火事場のバカ力であろうか、倒れている柚香を両腕で抱き抱えてお姫様抱っこ。
「グアァ~~~。」
そして、必死の思いで小走りに。
そして目に飛び込んで来た場所に。まだ数十メートルはある。
近くの人も駆け足で建物に。
柚香を抱いたまま、土砂降りの雨に打たれて。
顔は物凄い形相で…。土砂降りの中で、大声を上げながら空を見て。
そして口を尖らせて目を真ん丸にしながら柚香を見て。
自分でもどこからこの力が…。激しい顏で柚香を見て…。
そして…、凡そ5分後。ようやく…、建物の壁際に。
ゆっくりと真輝、柚香の体を…床に。
そして、
「あ゛ぁ~~~~。柚香さん。」
下たり落ちる雨粒。髪からも、顎からも。
「柚香さんっ。柚香さん。」
柚香の…、雨にびしょ濡れの顏。ただ…、真輝の声は全く聞こえなかった。
それどころか、またもや辺り一面が、
「ピカッ。」
その瞬間に、地面諸共、地響きを立てるかのように、
「ババババァ―――――ンッ!!!」
真輝もその雷の音に、思わず顔を伏せ、
「うぉ~~~~。」
けれども、その瞬間に、柚香、目をパッチリと。そして、真輝に思いっ切り抱き付いて、
「恐—―――――いっ!!!…誰か助けてっ。真輝君、助けて―――――っ!!!」
泣き叫ぶように柚香。真輝を抱き締めて、しがみ付いて離れない柚香。
真輝、そんな柚香に、
「柚香さん。柚香さん。」
真輝も思いっ切り柚香を抱き締める。
「真輝君、真輝君。私、私、恐い。恐~~~い。」
真輝、
「うんうんうん。大丈夫、大丈夫。僕、いるから。」
どうやら柚香、雷の光と音でパニックに…。
柚香を抱き締める真輝。柚香の肩、そして背中をさすりながら、
「大丈夫、大丈夫。柚香さん。」
その、摩られている感触で、何とか柚香…。
真輝、
「ゆっくり。ゆっくり。」
真輝に抱かれながら柚香、少しずつ、ゆっくりと呼吸を…。
そして柚香、体の力が抜けたみたいに…。そして、
「真輝…君。」
真輝、
「うん…???」
そして今度は柚香、真輝の体に凭れるように…。そして、
「疲れた…。」
僅か…、1分。…そして、柚香、今度は真輝の体から…。くるりと体を…。
そして今度は真輝の身体に背中から…。
「私ね…。」
真輝、柚香の頭の下から聞こえる柚香の声に、
「うん…???」
柚香、
「私…。…真輝君がいなきゃ、だめだ。」
その声に真輝、
「えっ…???」
「私には…、真輝君が…、必要なんだって…。分かった。」
真輝、
「柚香さん…。」
柚香、思い出したかのように、
「私ね…。今…、何だか…、夢見ていたような…。」
「夢…???」
その声に柚香、頭をコクリと、
「うん。…でも、これって…。何…???…夢…???」
真輝、柚香の頭に、
「どんな夢…???」
その真輝の声に…。
「私が…、記憶している訳がない…。2歳の時の…。事故の…???」
「2歳の時の…???…事故。」
また柚香、頭をコクリと…。
どうやら…、雨は小康状態。10分程度の、俄雨…か。通り雨…。
しかも…、雷を伴っての…。
「私、車の外から見ていたみたい。」
柚香。
真輝、
「車の外から…。」
柚香、コクリと。
「…で…。車は…、交差点で止まってた。おとうさんが運転席。おかあさんが助手席でおとうさんと何やら話、してた。車の、後ろには、2歳の時の…、私と、陽織。」
真輝、その話に、頭をコクリと、
「うん。」
柚香、
「ちゃんと、チャイルドシート、してた。…けど…。」
柚香の頭を見て真輝、
「…けど…。」
柚香もまた頭をコクリと、
「うん。…けど…。陽織だけ…。チャイルドシートのベルトが…、外れてた。…でも、私はその時、チャイルドシートの中で、眠ってて…。そんな陽織に気付いたのか、おとうさん、いきなり後ろを。おかあさんも顔を。…でも、その時。いきなり車の後ろ側が猛烈な勢いで前に。」
「猛烈な勢いで前に…。」
「車が…、後ろからぶつけられて潰れたような…。」

LIBRA~リブラ~ vol,202. ものの、3秒も経たない内に、ザァ―――――――ッ!!!
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