熊沢は、可笑しがりながら、「仲がおよろしいようで、皆様。」 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

ドキドキ 藪岡、
「一命を取り留めた。」

熊沢、藪岡を見て、
「えぇ。看護師たちは、信じられないと。そして、医師は、奇跡だ。と。」

真輝、
「柚香さん。」
ニッコリと、
「おかえり。」

その声に柚香、真輝を見て、
「へっ…???」
そして、
「あ、あ~~。ははははは。うん。ありがと。」

思わず愛実、下唇をビロンと。目を真ん丸に。柚香には見せずに。

その愛実の顔を見た途端に、亮輔と阿須賀、思わず、
「ぷ。」
「くくくく。」

藪岡も、ニッコリと、
「ああ。そうだな。」

柚香、亮輔と阿須賀に、
「な~~にぃ~~。ふたり供~~。…って言うか、メグ~~。」

愛実、咄嗟に、
「へっ…???あ、私、何も。何も何も。」
そして亮輔と阿須賀に、
「ねぇ~~。」

亮輔。すぐさま、
「おぅ。」

阿須賀、亮輔の左腕を占領して、
「うんうんうん。何でもない、何でもない。」

熊沢は、可笑しがりながら、
「仲がおよろしいようで、皆様。」
そして、
「まっ。そんな訳で…。とにかく、まだまだ。どうなるのかは…。…ただ、おばあさん。幸乃さん。…ちょっと…、気になりますね~~。その…、深夜帯…、の…???…幻…。…それに…、同じようなものを…、長野の…妹さん…???…も、見たとなると…。」

藪岡、
「今後も、しっかりと…、経過を…。真輝君も、亮輔、阿須賀ちゃんも、柚香さんとは同じ大学。とにかく、頼むよ。」

真輝、
「あ、はい。」

亮輔、
「おぅ。」

阿須賀も、
「分かりました。」

そして藪岡、
「あ、熊沢先生、柚香さん、退院は…???」

熊沢、
「あぁ。えぇ。このまま、特に何もなければ、明日には…。ただ…、今夜一晩、様子を見ない訳には。」

「そうですね。」
そして柚香を見て、
「…と、言う事だそうだ。」

柚香、ニッコリと、
「はい。ありがとうございます。」





そして…。結果的には何事もなく柚香、長篠観音総合病院を退院。
そして…、またいつもの生活に戻るのだが…。

結局は、その3日後には、また陽織に。
けれども、今度の陽織は様子が変わっていた。
その様子とは…。陽織は陽織なのだが、今回の陽織は、不思議な事に、
柚香のままの、陽織なのである。但し、口調は相も変らぬ男子言葉のまま。
…なのだが…。柚香の小さな頃からの記憶。つまりは柚香の過去を全て知っている…。
と、言うか、柚香の過去の記憶のままの、陽織なのである。

これにはさすがに祖母の幸乃も混乱。実際、柚香のようで柚香じゃない…。

けれども、常に、
「おばあちゃん、私は陽織。お姉ちゃん、柚香じゃないよ。」

これには真輝も愛実も混乱。当然ながら真輝との出会いもしっかりと記憶にある。
しかも真輝がこれから目指すエンジニアの事も知っている。

けれども、
「だから~~。あんたも~~、あたしは陽織って~~。」

こうなると、真輝も愛実もどう接していいのか分からない。本人は陽織と口を堅く。
…けれども実際、柚香の記憶をそのまま持ち合わせている事になる。
当然の事ではあるが、柚香が2歳の時に長野に半年の滞在の事も、
逆に、柚香よりも知っていると言う。

幸乃、
「陽織。」
目をパチクリとさせながら…。
「まま、確かに。陽織の言っている事は…、確かに…、事実だよ。流伽さんからもおばあちゃん。その事は聞いてる。…けど…。おまえ…。それって、2歳の時。」

その話に陽織は口を尖らせて、
「いや…。でもさぁ~~。私の過去の事…。何でか、長野の…、子供診療所…???…すんごい、懐かしいって思うんだよね~~。たなごころ診療所。」

しかも、陽織は、2歳の時の記憶としてはまず有り得ない、
通院していた診療所の名前まで憶えている。これには幸乃も驚いて。

しかも…、困り果て、
「陽織。診療所の名前も…。」

その声に陽織は口を噤んで、
「うん。覚えてる。…でぇ~~。先生が…、田名部康孝(たなベやすたか)先生。」

幸乃、瞬間、頭の中で、
「…この子は…。」

そして…。陽織、次の行動に出たのが…。
祖母の前に…。正座をして、絨毯に両の手を着いて…。

瞬間、幸乃、
「えっ…???」

頭を傾げて、
「な…。なに…???…どうした…陽織…???」

陽織、祖母の前で丁寧に、頭を両の手の上まで下げて、
「ごめんなさい。」

何がどうしたのかさっぱりと見当も付かない幸乃。
「ひ、陽織~~。いきなり、どうしたんだい~~。そんな…、おばあちゃんに、何か、悪い事でも…???」

瞬間、陽織、頭を下げたままの姿勢で、
「した。…私、おばあちゃんに悪い事をした。」

幸乃、両眉の先端を吊り上げながら、
「した…???…いやいやいやいや。一体何を、悪い事、したって…。」

今度は幸乃が口を噤んで。
「だって。おばあちゃんに、私、酷い事。」

ますます幸乃、頭を傾げて、
「酷い事…???何ぃ~~。おばあちゃん、全然分かんないんだけど…。」

すると陽織、
「ほら~~。」








LIBRA~リブラ~   vol,181.   熊沢は、可笑しがりながら、「仲がおよろしいようで、皆様。」


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