「それにしても驚いた。選さん、あなた…、凄いね。はは。」
笑顔で美知佳。
社員たちも、
「凄~~い~。」
輪湖、
「はは。葉子~~。」
秀美も、
「葉子先輩。」
「…と、言う事は~~。」
陣屋。
その時、部長室の電話が…。
陣屋、
「あっ。ちょっとごめんなさい。」
その場を離れて部屋のドアを開けてすぐに電話を…。
「はい、陣屋~~。」
受話器の向こう、
「お疲れさん。鳩崎だが…。」
「お疲れ様です。」
「実は、今、驚きの情報が入ったんで、是非、陣屋部長にと。」
その声に陣屋、
「驚きの情報…???」
「横領の…。元締めが分かってきた…。…と、言うか、近づけた…。」
陣屋、
「えへ…???…それって…、どういう…???」
鳩崎、真っすぐに立ったままで、
「つまりは…。アナグラムとかいう…。」
いきなり陣屋、両眉の先端を吊り上げて、
「アナグラム…。」
「そして…。導かれた答えが…。」
そしてふたり同時に…。
「ワタしはゼツたいニアまかスツづラオゆる…。」
鳩崎、いきなり、
「えっ…???」
僅かに鳩崎、躊躇、
「…ちょ…。陣屋部長~~???…ちょ…。ちょっと~~。」
陣屋、ニッコリと、
「あら~~。鳩崎部長~~。同じですわね~~。」
いきなり鳩崎、受話器を胸に、海江田に、
「おぃ、獏ちゃん、向うさん、もぅ~、アナグラム、知ってるぞ。」
その声に海江田、いきなり仰天、
「えぇ~~???…うそ。そんな…。俺…、まだ…、誰にも…。は、あ…???」
鳩崎、受話器を耳に、
「はははは。そうでしたか~~。陣屋部長~~。さすが。もうご存じとは…。はて…。何故に…???」
陣屋、ドヤ顔で、
「えぇ~~。システム企画部の新しい部長、松樹美知佳部長から私に連絡がありまして、横領の主、近づけたかも…と。それに…。今、さっき。私どもの選からも、その報告、受けております。」
鳩崎、海江田に、
「おぃ、選も同じ事、陣屋に話したそうだ。」
その声にまた驚いての海江田、
「えっ!!!選さんも…???…いや…。でも…。僕はまだ、誰にも…。」
そこまで言って海江田、
「…と、言う事は…、あの夢…。…やはり…。選さん…。…とにかく、ナンシーにそっくり…。」
鳩崎、海江田に、
「おぃ。何ごちゃごちゃ言ってんだよ。」
その声に海江田、
「あっ。部長。えぇ。はい。…でも、陣屋部長も松樹部長や選さんに、その事、知っているんでしたら、多分。同じだと思います。」
小さく鳩崎、
「分かった。」
そして受話器に、
「ご報告、ありがとうございましたっ。」
そのまま受話器を元に。ガチャリと。
陣屋、いきなり鼻の下を伸ばして、目を丸く、そして口をへの字に、
「なんだかね~~…。」
けれども、
「ん~~~???営業推進部でも、アナグラム…???…もしかして…、ヨウちゃん…???」
陣屋、部屋を出て全員の下に。
「今、営業推進からも電話で…。横領の主、近づいたかもって…。」
社員たち、
「えへ~~~???」
蔵井氏、
「おやおや。…で…???…どのように…???」
美知佳も目を丸く、顔を傾げて…。
陣屋、
「うん。同じ…、アナグラム…。」
そして、
「何かしら…、鳩崎部長の傍に誰かが…いたみたい…だけど~~。…とにかく。」
美知佳を見て。
美知佳、
「はい。」
陣屋、葉子のデスクの電話から…。2度のコールで相手が出る。
「お疲れ様です。陣屋です。今、天春社長…。」
そして…。
「分かりました。では、これより…。」
頭をコクリと、
「お願いします。」
美知佳に、
「行きましょ。」
美知佳、
「はい。」
そして陣屋、全員に、
「これから、社長室に。」
蔵井氏、ニッコリと、
「お願いします。」
社員たちもお互いに頷きながら…。
陣屋と美知佳は廊下に…。
社員たち、
「それより、ヨウちゃん、凄~~。」
葉子、そんなみんなに、
「いえいえ。」
蔵井氏も、
「はは。大したもんだ。まっ。いずれにしても、誰がやっていたのか…、時間は掛からない。」
尚子、蔵井氏に、
「へっ…???どうして…???」
「考えても見なさい。」
蔵井氏、
「そんな…、社員の個人情報。誰が勝手に…。…一番、匂うのが人事部。…けれども…。そんな…、人事部がそんな事をしたら、それこそ…。情報の大元締めが…。洒落にもならない。それこそ、事業もろとも、万事休す。しかも…。幾ら、人事部でも、そんな事をしたら…。断然、警察の御厄介に…。…と、言う事は…。」
葉子、
「他の役員。若しくは…、管理職…。じゃないと…、社員以上の個人情報は扱えない。…と、言うか…。実際に10年以上前の社員の個人情報と言えば…。」
蔵井氏、右手人差し指を…。
「その通り。自ずと人物は…、絞られる。…あとは、本人に確認するだけ…。」
そして蔵井氏、
「それにしても…。」
葉子、
「今まで…ずっと…。」
鳩崎、ソファに腰を下ろして、
「それにしても…。獏ちゃん。」
海江田、
「はい。」
「夢…ですかぁ~~。」

こんな私です。〜選葉子(すぐりようこ)〜 vol,198. 鳩崎、「つまりは…。アナグラムとかいう…。」
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