そして輪湖、いきなり体を前に、
「ねね、どんな人かな…???」
その声に葉子、口を尖らせて、
「う~~ん。分かんないよ~~。会ってみないと~~。」
中国は北京市内の某ホテル。
その最上階に近い一室から外の風景を見ながらひとりの男性、
名前を天佑(チンヨウ)と言う。
机から少し離れた位置に立っている女性、林杏(リンシン)に、
「その後、経過は…???」
「順調です。…ただ、少々、お時間が掛かるかと思いますが…。」
「それでいい。時間を掛けてでも、我手中に収めたい。それが私の願いだ。」
女性、一礼をして、
「畏まりました。…では、私はこれで…。」
「ありがとう。」
高村家の食卓で陣屋と蔵井氏、そして紫の3人。ただ静かに食事を…。
通、その3人を見て、
「あら、いつもと雰囲気違うけど、どうした…???…紫…、何かあった…???…姉御が失恋したとか…???…かかかかか。」
その声に陣屋、
「何言ってんの…???…そんなの一度で懲り懲り。」
そんな陣屋をチラリと宥めるように蔵井氏、
「まぁね…。とにかく、時間を掛けるしか…。」
紫はそんなふたりに、
「すみません。私が不甲斐ないばっかりに…。」
陣屋、紫を見て、口を尖らせ、
「な~~に言ってる~~。あなたしかいないでしょう。相手の懐にしっかりと入っていけるの~~。」
その声に紫、
「それは…、そうなんですけど~~。」
通、
「あら。何かしら、尋常じゃないわね~~。」
他の客に飲み物をトレイに乗せてカウンターを離れる愛生。
そして、こちらでは…。カフェ匡子。
輪湖、自分の左隣を見て、
「なんだか、凄い、カレーの匂いが充満してる。」
そして、
「この匂い、意識しちゃうとカレー食べたくなってくる。」
そんな輪湖を見て佐武郎、ニッコリと。
「な~~んだけど~~。でも、やっぱり、今日のサブちゃんのお薦め~~。頂きま~~す。」
そんな輪湖にお辞儀をしての佐武郎。
葉子も、チョコンと顔を傾げて、
「私も~~。」
葉子にもお辞儀をしての佐武郎。
輪湖、
「それにしても、あんた、良く食べるね~~。」
隣で黙々とカレーを食べている虎一郎を見て、そして匡子を見て…。
匡子、そんな輪湖に、Vサイン。
輪湖、
「もしかして…、2杯目…???」
ペロリと平らげたお皿を見て、
「わ~~お。どんだけ入るのよ、そのお腹に~~。信じられない。」
全て食べ終わって、そしてビールを飲んでの虎一郎、
「ふぇ~~。食った~~~。」
そして、両手を前に合わせて、
「ご馳走様でした。」
匡子、
「くくくく、チャージ終了~~???」
虎一郎、ニッコリと、
「はい。パーフェクト。」
そして、
「サブちゃん、ビール。お代わり。」
その声に仰天する輪湖、
「へっ…???そんなにたらふく食べて、まだビール入んの~~???」
その時、ドアが開き…。
匡子、
「あっ、いら…。はは。うん。おかえり~~。」
葉子と輪湖がそんな匡子を見て、後ろを…。そしてふたり共に、
「あっ。」
玄関からカウンターに足を進めている獏。
カウンターに向かって、右手を、
「ヨッ。」
そしてふたりの女性を見て、
「うん。お疲れ様。」
葉子と輪湖、
「お疲れ様で~~す。」
「…って、主任…???」
虎一郎、海江田の後ろから入ってきた男性に…。
泰明、虎一郎に、
「ヨッ。お疲れ。課長に誘われてな。」
獏、泰明に、
「ここ、俺の叔母がやっている店。今後ともに、よろしく。」
その声に匡子、
「初めまして、平塚匡子と申します。」
獏、
「ここね。叔母がオーナーなんだけど、シェフが凄いんだ。」
そして獏、
「あっ。佐武郎君。」
名前を呼ばれて佐武郎、匡子の隣に。
獏、泰明の左肩に右手をトン。
「営業推進部の主任、都沢泰明(みやこざわやすあき)。よろしく。」
佐武郎、その男性を見て、ニッコリと笑顔を。そして一礼をして。
獏、隣の女性ふたりに、
「お疲れ様。どぅ…、元気…???」
そんな獏を見て匡子、微笑みながら、
「今度ねぇ、財務企画に、新しい人、入ってくるんですって~~。」
その声に獏、僅かに驚いたような顔で、
「へぇ~~~。それは…、初耳…。なぁ。」
隣の泰明に…。
泰明、顔を傾げて、
「そ…ぅ…ですね。私も今、初めて…。」
そして…。佐武郎、出来上がった料理を葉子と輪湖、ふたりの前に。
「わお。美味しそう~~。」
葉子の目の前の料理を見て獏、
「へぇ~~。旨そう~~。いいねぇ~~これ~~。うんうんうん。」
匡子、ニッコリと、
「でしょう~~。けど…、限定~50食。早いもん勝だからね~~。ヨウちゃんと輪湖のふたりで、本日のお薦め料理、おっしま~~い。」
その声に獏、残念そうな顔で、
「え~~~~~。うそ~~~。」

こんな私です。~選葉子(すぐりようこ)~ vol,041. 輪湖、いきなり体を前に、「ねね、どんな人かな…???」
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庄司紗千 つつじヶ丘の坂道で…。
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