石輪大ルーク。神奈川の車椅子バスケットボールのクラブチームである。
1990年に結成されたチームであり健常者のスタッフも充実したチームである。
関東では、選手権で5連覇を達成するほどのチームであったが、
中々全国大会では勝利には結びつかない時代があった。
2000年と2001年に男子がそれぞれ入部、移籍してきた。
その頃からである、いきなり全国大会でも勝利を掴むようになっていった。
そして2004年には、部員からパラリンピックの日本代表に選出されている。
そしてその年の内閣総理大臣杯争奪にはベスト4と輝き、2年後からは準優勝、そして3位。
それからは連覇を達成している。
そして、一番の輝きが、以前、理沙と将輝も目にした、「天皇杯」
その天皇杯も現時点で連覇していると言う。
そして2004年から毎回のパラリンピックの日本代表に選出されている。
部員は凡そ20数名のクラブチームである。けれども輝かしい実績である。
将輝、理沙に、
「面白れぇぞ~~、石輪大ルーク。理沙、もっと、揉まれてみるか~~。かかかかか。…それに…。」
将輝、思わず理沙を横目でニンマリと…。
その声に理沙、ニッコリと、
「うん。」
けれども、
「何よ、その目ぇ~~。」
そして、その決心は瞬く間に広まった。
鴻上高校、バスケ監督弓狩、
「ほぅ~~。理沙君、石輪大ルーク…。これは、これは、うん。中々のチョイス。楽しみですね~~。」
名城高校でも和奏から一樹に連絡が入り、その報せは校長の坂崎にまで。
坂崎、
「凄~~い。車椅子バスケで、そこまで…。名誉だわ~~。」
室越も、
「瑞樹理沙君、さまさまですな~~。天晴。」
一樹、
「かかかかか、はい。」
そして和奏からはこちらにも…。
小野倉、
「そうですか~~。かかかか、理沙君、石輪大ルーク~~。凄ぇや~。」
漆原総合の看護師たちも大絶賛。
駒田は看護師たちに、
「何言ってんの~~。僕なんて、もぅ、理沙君のファンになってますから~~~。」
そうなのだ。
理沙も多くの人たちから頂いたファンレターや応援の手紙を全て見て、読んでいるが、
その中には漆原総合病院、整形外科医師、駒田雄介からの手紙もあった。
理沙はその手紙を部屋の壁に貼って飾っているのだった。
そして…。
遂に、理沙の大学生活が…、終わった。
そして…、石輪大ルークに入部が決まったその1か月前…。
和奏、リビングで、
「ねぇ~~、理沙~~。石輪大ルークって、神奈川でしょ。どうするの…、その…???…寮…とかって…。」
その声に理沙、
「ふ~~ん。まぁ…、あるには…、ある…らしいんだけど~~。」
蒼介、
「ん~~~???」
「車で送ってくって…。」
その声に和奏と蒼介、
「はっ…???」
「…もしかして…、将輝君…???」
理沙、口を尖らせて、顔を傾げて、
「ふん。」
瞬間、蒼介、
「いやいやいやいや。」
和奏も、
「いやいやいやいや。幾らなんでも、それって…???」
膨れっ面をして理沙、
「だ~~って~~。あいつの方から言い出したんだも~~ん。前にね、あいつ、おじさんから言われたんだって。私、どうするか迷っていた頃…。」
そして理沙、口を尖らせて、将輝の声に真似て、
「とうさんが、それくらいはおま、責任もって車で送ってけって言われたって。どうせ石輪大ルーク、尾神電工の近くだろって…。」
いきなり蒼介、
「うそ――――――っ!!!」
和奏、
「え゛っ???…いや。マジで…???」
すぐさまスマホで検索。すると、
「へっ…???…うっわ~~。ねね、蒼介、ほらほらほら。」
蒼介もその画面を…。
「うっそ――――――っ!!!全然気づかなかった~~。今まで、順応天の事ばっかで~~。」
和奏、
「私も、尾神電工さんって、東京にあるもんだとばっかり~~。」
そして和奏、
「何々…???…じゃあ、将輝君が送り迎え…???」
「…って、言うか~~。まぁ…。この…、4年間…。乗る車って言えば…、殆ど、あいつの車~~。」
そうなのだ。大学時代の4年間、他のバスケの試合を観るなど、
あちらこちらに理沙の移動には、和奏の車から専ら将輝の車で移動していたのだった。
その割には、理沙と将輝の間は、全く…、縮まる事なく、正に平行線。
高校時代から何も変わっていない。
それもそのはず。その殆どがバスケ漬けの日々だったのである。
そして、石輪大ルークでの、また、バスケ漬けの日々が始まった。
将輝も尾神電工入社5年目。そしてその実績は…大きい。
石輪大ルーク。その殆どが男子部員で編成されている。
そんな中に、初めての女性部員である理沙である。女子だろうと一切容赦がない。
けれども理沙、中学時代の剣道で培った気合と勝負強さ。
そして、今までの車椅子で積み重ねた技術で……。

信じて…良かった。 vol.241. 将輝、理沙に、「面白れぇぞ~~、石輪大ルーク。」
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