丈師、肩に掛けたベルトを外して、和奏に、
「よろしいでしょうか〜。」
ニッコリと。
和奏、
「えっ、えぇ〜〜。はいはい。」
蒼介も理沙も玄関に…。
蒼介、
「凄ぇ〜〜。」
理沙、目を真ん丸に、
「お〜〜っきぃ〜〜。」
丈師、クーラーボックスをフロアに。そして、
「これなんですがね。」
開けて…。
和奏、そして蒼介も理沙も、
「す〜〜ご〜〜〜。」
丈師、
「かかかか、大漁だったもんで…。ちょいと、お裾分け。」
和奏、
「いいんですか〜〜。」
丈師、笑顔で、
「どうぞ、どうぞ。ウチでは、食べきれないんで…。まっ、冷凍はしますけど…。」
蒼介、
「凄げぇや〜〜。いやいやいや。丈師さ〜〜ん。」
和奏、丈師に何度も頭を下げて、
「すみませ〜〜ん、甘えさせていただきます〜〜。嬉しい〜〜。」
丈師、
「蒼介さん、これで、今夜、刺身で一杯。行けますよ。かかかかか。」
蒼介、ニコニコと、
「そうっすね〜〜。かかかか。」
「ところで、和奏さん、捌くのは…???」
その声に和奏、少し、困ったような顔で…、
「わた…し…は〜〜。う〜〜ん。」
瞬間、理沙、いきなり両手をパン。
「そうだ。おじさん、魚、自分で釣って、自分で卸してって…。」
丈師、その声に、ニッコリと、
「理沙さん、ビンゴ〜〜。」
右手、親指を立てて。
蒼介、いきなり口を開けて、
「わおっ!!!」
そして丈師の前で、両手を合わせて、
「丈師さん。お願い。この通り。」
丈師、ニンマリと。和奏に、
「よろしければ…。」
和奏、深々とお辞儀をして、
「おね…がい、します〜〜。」
丈師、
「では、早速。」
すぐさま車に戻って、また玄関に、
「ほぃほぃほぃ。」
包みを左手にそして右手に大き目の俎板を。
蒼介、それを見て、
「凄ぇ、マイ包丁〜。俎板まで…。」
丈師、
「すみません。お邪魔しても…。」
蒼介と和奏、慌てて、
「どうぞ、どうぞ。」
理沙、
「将輝君と麗亜ちゃん、30分前に帰って。」
その声に丈師、
「うん。そっか。いつもありがと。」
そしてクーラーボックスをまた肩に。
3人、リビングに…。
ゆっくりと理沙、車椅子で…。
丈師、
「そう…だな〜〜。和奏さ〜〜ん。テーブル包めるくらいのビニールシートって…。」
和奏、その声に、
「あ、あ〜〜、はいはい。」
そしてテーブルにシートを…。そして俎板を置いて。
蒼介、
「完璧。」
丈師、
「これなら、理沙さんにも、見える。はは。」
理沙、その声に、
「うん。はは。嬉しい〜〜。」
そして丈師、クーラーボックスからお気に入りのを…。
そして始まる解体。
理沙、
「うわ〜〜。跳ねてる〜〜。」
丈師、楽しそうに、
「生きてるからね〜〜。嬉しいね〜〜。うん。」
そして見事な包丁捌き。
和奏、頻りに自分のスマホで写真を…。
「こんな時って、滅多にないからね〜〜。」
丈師、
「ははは。いやいやいや。」
そして和奏、何を思ったのか、その画像をラインで…。
丁度、食事の支度の流美、
「うん…???あら、和奏さん。」
そして、画像を見て、
「え―――――――っ!!!」
すぐさま和奏にコール。
和奏、
「おっと来た。」
すぐさま和奏、スピーカーにして、流美、開口一番、
「どういう事〜〜〜???」
和奏、丈師を見て、
「…だ、そうです。」
その声に丈師、
「かかかかか。流美ちゃ〜〜ん、今、瑞樹さんの家〜〜。」
「そりゃ、分かってるけど〜〜。何、今、刺身してる訳〜〜。それって〜〜。」
「あ〜〜。今日、大漁でさ〜〜。」
蒼介、
「あっ、どうせなら、流美さ〜〜ん、食事の支度って…???」
流美、
「あ〜〜。これ…から…、なんだ…けど〜〜。」
「それじゃあさぁ〜〜。もう…かれこれ、将輝君と麗亜ちゃん、家に着く頃…、なんじゃないかな〜〜。流美さんの車にのっけて、ウチ、来てよ〜〜。一緒に刺身、食べよ〜〜。すんごい魚だからさ〜〜。」
蒼介、丈師を見て…。
丈師、
「了解。」
理沙、
「わはっ。」
和奏、すぐさまキッチンに、
「んじゃ、私は他の料理。」
流美は早速将輝に電話。
瑞樹家ではその時、
「ただいま~~。ねぇ~~。ガレージの前にワゴン車…。」
リビングから何かしら音が…。目に飛び込んできた光景に栞奈、
「えっ!!!」
蒼介、そして理沙、
「おかえり~~。」
和奏はキッチンから、
「はい、お姉ぇ、おかえり~~。」
丈師、
「おぅ、栞奈さん、おかえんなさい。」
栞奈、思いっきり目を見開き、
「すっご~~~い。え…???えぇ~~~???魚の…解体…。って…、おじさん、凄―――――――っ!!!」
将輝、バッグの中から聞こえるコールに。
「何だってんだよ~~。何度もよ~~。」
そして、コールは一旦切れて、今度は麗亜のウエストポーチに。
「お兄ちゃん、ちょっと待って。」
将輝、
「はぁ~~???」
麗亜、ポーチからスマホを、
「あっ、お姉ちゃん。もしもし。」
「今、どの辺…???」
流美の声。
「あと…、2、3分…かな…???」
「急いで。帰ったら理沙さんのとこ、行く。」
その声に麗亜、
「はっ…???」

信じて…良かった。 vol.237. 丈師、「かかかか、大漁だったもんで…。ちょいと、お裾分け。」
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