数分後、呆然として理沙、部屋を出て、
そしてリビングの廊下を通って階段に。
「お姉ぇ~~。」
2階の自室でJ・POPを聴いている栞奈。再び聞こえてくる声に、
「へっ…???…理沙…???」
すぐさま部屋の外に…。
「どした~~???」
和奏も蒼介も階段の理沙を見て、
「…???」
栞奈、階段を下りて。
そして理沙、そんな姉に抱き付く。
「お姉ぇ~~。」
栞奈、目をキョトンとして、
「へっ…???…はっ…???…え゛っ…???」
そして、
「いやいやいや。なになに…???…どうした~~???」
車椅子の上で、泣きながら理沙、そのまま栞奈にしがみつくように。
栞奈、そんな理沙を抱えながらリビングに。
和奏、
「どうしたの~~???」
蒼介もソファに座ったまま、困ったように、
「ん~~~???」
栞奈に支えられて理沙、ゆっくりとテーブルに…。
栞奈、理沙の頭をポンポンと…。そして理沙の右肩を抱いて、
「どした、どした~~???」
和奏もソファから立ち上がり。テーブルに、
「なに…???…どうしたの~~???」
蒼介も、首を長くするように、
「理沙~~~???」
理沙、栞奈から抱き抱えられて少し、落ち着いたのだろう、
流れた涙を両手で拭いながら…。
和奏、栞奈と顔を見合わせて、
「…???」
理沙、鼻をグスリとさせながら、
「さっきね…。」
栞奈と和奏、
「う、うん。」
理沙、テーブルを見て、
「さっき、アズからね、電話来て…。智樹さん…。アズのお兄さん。」
和奏、
「うん。」
そして栞奈に、
「今日も、デートしてきたの…。」
栞奈、
「あ~~、うん。」
和奏、夫に振り向いて…。
蒼介、口を尖らせて、頷く。
「智樹さんね、アズに電話して…。」
栞奈と和奏、
「うん。」
「アズ、私にこう言った。兄貴と会うの、もうやめなって。」
瞬間、和奏と栞奈、
「えっ…???」
蒼介、
「えへっ…???」
栞奈、
「いやいやいや。なんで…???…なんで…???」
和奏、
「ふ~~ん。」
理沙、
「あのね。智樹さん、アズにね。私とは、もぅ…、無理かも…って。」
栞奈、瞬間、
「えへ…???」
そして母を見て…。
和奏も、
「どうして~~???…全然、そんな風に見えなかったじゃな~~い。」
理沙、思い出して、また目が潤んで、
「私…、いけない事…、したのかな~~。」
栞奈、
「だ…、だから…、なんで無理かもって…。」
理沙、流れ零れる涙を拭って、
「…私…、そんな…風…だったのかな…???…うっ、うっ。」
和奏、
「理沙~~。」
理沙、顔を傾げて…。
「アズが…、理沙、あんた、兄貴に何したの…???…でも、私、智樹さんに、何もしてないし…。…でもね、アズ。理沙、あんた、兄貴と話してて、その話って、将輝君の事ばっか。」
瞬間、栞奈、
「へっ…???」
和奏、
「わぁ。」
理沙、今度は口を尖らせて、
「アズ。理沙、あんたさ、デートしててさ、相手の事じゃなくって、他の男子の事ばっか話されたら…。」
すぐさま栞奈、
「ぶっ。」
そして、
「ぶふ。」
和奏も困ったような顔をして、
「ふ~~ん。」
「私…、いけない事、したのかな~。」
そして顔を下に、
「だって…、男子とデートなんて、したこと…。」
栞奈、今度は椅子を引いて椅子に座って。そして理沙の右肩に右手を回して、
「そっか~~。うんうんうん。」
理沙、姉を見て、
「お姉ぇ~~。」
栞奈、
「まっ、人生、いろいろあらぁな~。」
ニッコリと…。
そんな栞奈を和奏、こちらも困ったような笑顔で、
「ふ~~ん。」
蒼介も、腕組みして、
「ふ~~ん。…で、どうする~~、理沙は~~???」
そんな父親の声に理沙、しょんぼりして、
「…だって、アズにもう会うのやめちゃえって言われたら…。私が、智樹さん、いいなぁ~~って、思ってても、だめじゃん。」
「そうだね~~。そう…かも知れないね~~。」
頷きながら蒼介。
和奏、理沙を見て、
「そっか~~。アズちゃんのお兄さんとデートして、そうだったんだ~~。うんうんうん。」
理沙を慰めるように。
栞奈、今度はテーブルの理沙の左手を右手で握るように、
「まっ、確かに、今まで。ず~~っと、理沙、将輝君とばっかだったもんね~~。そりゃま、仕っ方ないよ~~。」
そんな栞奈に理沙、まだしょんぼりとしたままで、
「もう…、智樹さんとは…???」
「んふ~~ん。理沙には、申し訳ないかも…、知れないけど…。アズちゃんの…言う通りかも…、知れない。…だって、今の状態は、まだまだ、これからも、続くんだから…。」
そして栞奈、母と父を見て、
「でしょ、かあさん。」
そしてソファを見て、
「とうさん。」
蒼介、両膝に両肘を。そして右手を左手で包んで、
「そうだな~~。この…ままの…、状態だな~~。」
そして蒼介、
「理沙だって、嫌だろう~~。今の状態が止まってしまったら~~。」
瞬間、理沙、
「やだ。絶対にやだっ!!!」

信じて…良かった。 vol.235. 数分後、呆然として理沙、部屋を出て…。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
