昼休みに柚花、涼香に、
「ねね。」
「うん…???」
「弓狩監督って、都築大学のバスケの選手で、後に監督になったんでしょ。」
その声に涼香、
「あ、うん。…うん…???…何の話…???…なんで柚花から監督の話…???」
涼香の前の席、椅子に座って柚花、
「うん。実はね。」
昨日の事を話始める。そして柚花、クレマチスの画像を見せながら…。
涼香、
「へぇ~~。可愛らしいお店~~。柚花のおじさんとおばさんの店か~~。クレマチス。」
そして涼香、
「…で、おじさんが、都築大学でバスケ部。その時の監督が…、弓狩監督。それを将輝が聞いた。」
柚花、頭をコクリと。
教室に入ってきた智花と和咲、
「何の話~~。」
柚花、またふたりにも涼香に話した事と同じように…。
智花も和咲も、
「へぇ~~~。」
柚花、
「で~~、もうひとつ。おじさんの大学時代の後輩に、小野倉淳って人がいるんだって。」
涼香も智花も和咲も、
「小野倉淳…???」
柚花、頷いて、
「うん。…けど、どうして、将輝君からその名前が…、出たのか…???…分かんない。」
智花、和咲、
「小野倉淳。」
ふたり顔を見合わせて、
「誰…???」
そんな中、涼香、頭の中に浮かび上がった背景…。
そして目を見開いて、口を僅かに尖らせて…。
柚花、涼香に、
「涼香、知ってる…???」
涼香、一瞬、突っぱねようか…と、思ったが…。頭の中で、
「…まっ、いつかは分かっちゃう…かな…。」
そして、柚花に、
「ふん。その人。障害者スポーツセンターのセンター長さん。弓狩監督のバスケの教え子~~。」
その声に柚花も智花も和咲も、
「障害者スポーツセンターのセンター長~~~???」
3人、共に顔を見合わせて…。そして3人、共に、
「えっ…???…なんで、ここに、その…、障害者スポーツセンターのセンター長が出てくる…???」
和咲、柚花、2、3回頷いて。
「うんうん。」
智花は頭を傾げて。
瞬間、涼香、口を尖らせて、目を丸く、
「…と、なると~~。ん~~~。話が長くなる~~。」
そして涼香、柚花に、
「本人に聞いたら…???」
途端に柚花、顔をグンニャリと、
「え、え゛~~~~~ぇ。」
涼香、右手をひらひらとさせながら、
「いやいやいや。だ~~ってさぁ~~。そんな詳しい事、将輝の事、私だって分かんないし~~。ただ、バスケの部活に、毎週2回、車椅子の女子が来るでしょ。」
その声に3人、
「あ~~。うんうんうん。」
智花、
「確か、ウチの子じゃないよね。」
涼香、
「うん。彼女、名城高校の2年。」
「あ~~。うん。確か、そう…。」
「実は、将輝、彼女と、半年前から、関わっちゃってんのよ。車椅子バスケの件で…。」
その声にまた3人、
「はぁ…???車椅子バスケの件…???…何それ…???」
涼香、そんな3人を見て、右目を瞑って…。頭の中で、
「…面倒臭くなってきた~~~。」
午後の授業のチャイムが鳴る。
その日の部活には3人、現れなかったが、翌日の火曜日。2階には3人の姿。
己龍、そんな2階を見て、
「えっ!!!またあの3人。」
智一、
「おんや~~。」
洋二、
「かかか、飽きないね~~。」
そんな中、馨、将輝を見て、
「将輝、おぃ。あれ…。」
将輝、
「えっ…???」
そして涼香も、顔を下に向けて、額に左手の平を、
「あっちゃ~~。」
恵、
「涼香先輩、またあの3人。」
そんな恵に涼香、困った顔をして、
「めんどくさ~~。」
恵、思わず困った顔をして、
「は…ぁ…???」
そして、それから数分後、体育館にトレーニングウェアのふたりの姿。
智花、柚花、和咲、その姿に、
「来た。来た来た来た。」
弓狩、ふたりを見て笑顔で。そして右手で敬礼するかのように。
和奏、ニッコリと。理沙、弓狩に丁寧にお辞儀をして、そしてヒョッコリと弓狩の隣に。
和奏、涼香に、
「涼香さん。2階の3人…。」
涼香、その声に、困ったような声で、
「あははははは~。気付きました~~???…なんだか、バスケ部に興味があるそうで~~。」
和奏、笑顔で、
「ふんふん。そぅ~~。」
2階の3人、
「あの子…が、将輝君と…、どういう…???」
お互いに…。そしてお互いに、首を振り、
「分かんな~~い。」
智花、柚花に、
「将輝君に直接、訊いてみたら…???今度、いつ会うの…???」
瞬間、柚花、
「あっ。」
智花、和咲、
「うん…???」
柚花、顔をグシャリと、
「言いそびれた~~。あ~~~。」
智花、和咲、
「え゛ぇ~~~~え~~。」
その声が大き過ぎた、部員たちにまでも聞こえるその声、全員2階に注目。
弓狩と理沙も2階を見て、
「ん~~~???」
「……。」
3人、いきなり、
「わっ!!!」
そのまま床に腰を下ろすように姿を消す。
智花、静かにきつい声で、
「どうすんのよっ!!!」

信じて…良かった。 vol.189. 椅子に座って柚花、「うん。実はね。」
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庄司紗千 花笠音頭
※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。
