理沙、笑いながら、
「かかか。らくちん、らくちん。」
理沙、シートに落ち着くとひとりで座り心地を…。
丈師、
「大丈夫か…???」
理沙、
「あっ、はい。大丈夫で~~す。」
「OK。」
和奏、
「ありがとうございます。」
和奏、既に寒さで頬と鼻先が赤く…。
丈師、口から白い息を…。
「…でもって。」
車椅子をたたんで。後ろのドアを開けて中に車椅子を。
「おし。OK。」
そして和奏にニッコリと頭をコクリと、
「じゃ、お預かりします。」
和奏、頭を下げて。そして助手席の方に。
流美、窓を開けて、
「あけましておめでとう~~。」
和奏も、
「うんうん。あけましておめでとう~~。すみませんけど…。」
「うんうん。OK~。」
丈師、運転席に収まり、
「じゃ、瑞樹さん。」
和奏、また頭を下げて、
「お願いしま~~す。」
車は動き出す。理沙と栞奈、そして杏美、手を振り…。
麗亜も後ろ向きに和奏に手を振り…。和奏、見送りながら手を振り…。
運転しながら丈師、
「ヨシ、行くか~~。」
そして、
「あらためて、あけましておめでとう~~。」
後ろから、
「あけましておめでとうございま~~す。」
「かかかかか。元気があって、よろしい~~。」
流美も、
「ふふふ。」
車が向かう先は、某体育館。
新春の車椅子バスケ実業団の、天皇杯に向けての練習試合があると言う。
その練習試合に招待されたのであった。
丈師、車のナビを見ながら、
「将輝~~。弓狩監督、その体育館で待ってるんだったよな~~。」
将輝、
「うん。そぅ。小野倉さんと横峯さんも来るんだって。…と、言うか、もぅ着いてんのかな…???」
その声に理沙、
「へっ…???小野倉さんと横峯さんも…???」
顔を後ろに。
将輝、
「あぁ。…なんでも、監督の大学時代の教え子が、その実業団チームのコーチしているんだって。…でもって、小野倉さんもそのコーチとは大学で同じバスケ部。」
杏美、いきなり身体を180度転回、シートに両腕を掛けて、
「へぇ~~、凄い~~。弓狩監督って、顔、広いんだね~~。」
栞奈、
「ねね、弓狩監督ってどんな人…???」
その声に理沙、
「あっ、そっか~~。お姉ぇはまだ、見てないか~~。」
「ふん。かかかか、私は、何だか、勢いで着いてきちゃった。…て、言うか~~。あんたのお供、なんだけどね~~。」
そして、凡そ1時間後…。
将輝、
「ちょっと…、電話…。」
2回のコールで相手が出る。
スマホから、
「もしもし、将輝君…???」
将輝、
「あっ、はい。今…、着きました~~。」
「あっ、じゃあ、僕もそっち、玄関の方、行くよ。」
「お願いします。」
みな、車から降りて歩きながら…。
栞奈、車椅子を押しながら。そしてスロープをゆっくりと…。
数メートル先に小野倉、
「お~~い、こっち、こっち。」
理沙、
「あは。小野倉さ~~ん。」
小野倉、
「かかか。お揃いだね~~。」
コートの方には将輝と理沙。他のメンバーは、その近くの観覧席に。
弓狩、
「ヨッ。」
理沙、弓狩と邑を見て、
「あけまして、おめでとうございます。」
邑、
「おめでとう、理沙さん。」
弓狩も、
「あけまして、おめでとう。」
弓狩の隣にいる男性2人、それぞれが、
「こんにちは~。」
理沙、恥ずかしそうに、
「こんにちは~~。」
将輝、
「あけましておめでとうございます。こんにちは~。」
弓狩、
「理沙君、こらちが、日本車椅子バスケ実業団チーム、Emblem(エンブレム)の監督、三博拓海(みつひろたくみ)さん。そして、隣がコーチの三宮睦実(さんのみやむつみ)。」
小野倉、
「三宮は俺の大学の同期。」
弓狩、
「三博さん、前々から話していたこの子が、瑞樹理沙君。去年、事故で車椅子生活。そして今、車椅子バスケを。小野倉君のスポーツセンターで。」
理沙、ふたりに、
「こんにちは~~。初めまして~~。瑞樹理沙と言います。」
三博、理沙に、
「こんにちは。」
そして右手を…。
理沙、チョコンとお辞儀をして右手を差し出して握手。
そして睦実も右手を、
「こんにちは。よろしく。」
「こんにちは。瑞樹理沙です。」
弓狩、
「…で、こっちが…。」
三博、
「鴻上の現、ポイントガード。東京都でも、高校生では結構有名。菅田将輝君。」
その声に何かしら戸惑いを隠せない将輝。
そしてそんな将輝を見ながらの理沙、目を真ん丸く、そして口を尖らせて、
将輝のジャージの裾を僅かに引っ張り、
「ふ~~ん。」
将輝、咄嗟に、
「なんだよ。」

信じて…良かった。 vol.162. そして、「あらためて、あけましておめでとう~~。」
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庄司紗千 つつじヶ丘の坂道で…。
※ご本人の承認の下、紹介させて頂いております。
