そして一樹、
「そっか~~、瑞樹、はは。」
ニッコリとして、頭を撫でながら…。
「車椅子バスケ~~。うんうんうん。」
傍で江梨子、
「はは。…ん…。うん。」
少し鼻水を啜るような音。
一樹、振り向いて、
「…ん…???こみ…やま…。」
思わず一樹、江梨子の顔を見て、
「えっ…???…こみや…。先生…、泣いてんですか…???」
麻理絵、杏美、
「わっ!!!」
江梨子、一樹に、右手を招き猫みたいに、
「何言ってるんですか、泣いてませんよ。」
すぐさまポケットからハンカチを取り出してそのまま鼻に。
麻理絵、杏美、
「あは。江梨子先生~~。」
一樹、
「なかなかね~~。小宮山先生、瑞樹の大ファンだからな~~。もぅ、最初っから、瑞樹の事、心配してたもんな~~。ありがとうございます。見舞いに行きたくとも、他の先生との…。…それに、書道部、忙しいもんな~~。」
小宮山江梨子、歴史教師でもあるが、書道家でもある。事実、書道師範でもある。
華奢な体ではあるが、筆を持たせたら、高校中、右に出るものはいない。
江梨子が書道部の顧問になって以来、毎回の書道コンクールでは入選が相次いでいる。
しかも、人懐っこさもあってか毎年入部者が出ている。書道部現在の部員数34名。
ある意味、小宮山人気で男子生徒からも人気の的になっている。
杏美、麻理絵、小宮山に対してお辞儀をして、
「ありがとうございます。」
江梨子、ようやく落ち着いたのか、ふたりに、
「うん。理沙さんによろしく言って。」
「おはようございます。」
職員室の端からの声。
その声に教師たち、
「おはようございます。」
「おはよう、おはよう。」
教頭の室越である。
その室越の前にはニッコリとして、
「おはようございます。」
そう言いながらの校長の坂崎。一樹と江梨子、そして2年B組の生徒を見て笑顔で、
「あら~、石嶺さんと水森さん。おはようございます。」
一樹、坂崎に向かって、
「おはようございます、校長。」
麻理絵も杏美も、思わずドキンとしながらも、校長に向かって、お辞儀をして、
「おはようございます。」
江梨子も小さくお辞儀を、
「おはようございます。」
坂崎、にこやかに、
「朝早くから…???」
一樹、
「えぇ…。」
室越、
「…ん…???…何か…???」
一樹、ニッコリと、
「いえね。ふたりから、瑞樹がいよいよ車椅子乗れたって教えてくれて。」
坂崎、
「まぁ~~。」
「しかも…、これから車椅子バスケ、目指すらしくって…。」
その声に坂崎、
「えぇ~~~。ほんとなの~~。」
室越も、
「わ~~お、こりゃ凄い。…かかか、なんとも…朝から嬉しいニュースで…。かかかか。いやいや。」
坂崎、
「ん~~。ははは。いいわね~~。」
そして、
「うん。朝から素敵なニュース。」
すかさず坂崎、周囲の教師たちに、
「みなさん。おはようございます。」
再び教師たち、
「おはようございます。」
「たった今、嬉しいニュース。2年B組の瑞樹理沙さん。いよいよ車椅子。そして目指すは車椅子バスケ。」
その声に教師陣、
「お~~~~。」
一樹、
「かかか。後で校長にはご報告と思ってましたが…。」
坂崎、一樹に近づいて、
「嬉しいニュースはすぐさまよ。うん。みんなで分かち合う。いいんじゃな~い~~。」
「その通りで…。」
そして坂崎、麻理絵と杏美に、
「石嶺さん、水森さん。ありがとう。」
そして、
「ふふ。もうすぐ…ホームルームじゃない…???」
麻理絵と杏美、その声に、笑顔で、
「はい。」
そしてふたり顔を合わせて、
「じゃ、先生。」
一樹、
「おぅ。ありがと。先生も、また、見舞いに行くから。」
ふたり、
「はい。」
坂崎、小宮山に、
「小宮山先生、今回も、期待してますよ。」
そしてガッツポーズで…。
その声に江梨子、
「はい。ありがとうございます。」
一樹、
「書道コンクール。今回はさて…、何人入選するか…。いや…。どんな賞を取るか、楽しみです。」
そんな一樹に江梨子、
「もぅ~~。八倉先生もぉ~~。プレッシャーです~~。」
一樹、
「かかかか。」
廊下を歩きながら麻理絵と杏美、
「凄い、凄い。校長先生、私たちの名前。」
「うんうんうん。知ってるんだね~~。びっくり~~。」

信じて…良かった。 vol.033. 笑顔で、「あら~、石嶺さんと水森さん。おはようございます。」
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