理沙、ポツリと…、「うん。」 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

ドキドキ 和奏、「ぷっ。」と笑った瞬間に蒼介を見て。
そして栞奈と理沙も父親を見て…。

蒼介、そんな3人を見て、
「えっ…???…俺…???」
自分に右人差し指を…。
「いやいやいや。そりゃないでしょう~。俺が…負けず嫌い…???」
けれども、自分で頷いて…。それでも、首を振り、
「いやいや。それは、ない。絶対にない。」

「その…割には…、何かやって、失敗すると、何回も…。しかも…、口喧嘩をしても、何とか微妙なまでに…、ごめんなさいは言わずに、原因をクリア~しちゃうもんね~~。」
口を真一文字に、顔を傾げながら栞奈。

そんな栞奈の声に理沙も、
「ぷっ。それは言える。」

理沙、麗亜が病室に入ってきて、麗亜に右手を振っただけで…、まだ…一言も…。
それが、ようやく…一言。

そんな瑞樹家族の会話に微笑んでの流美。

いきなり将輝、
「あの…、その…。」
そして頭を掻き、ペコリと…、
「こないだは…。ごめん。」
壁に置かれたオーバーテーブルに積み重ねられてある本をチラリと見て…。

そんな将輝の声に蒼介、栞奈、そして和奏、3人共に理沙に注目。

理沙、ポツリと…、
「うん。」
頭をコクリと…。そして、
「わ、私の…方こそ…、ごめん。本…、投げつけたりして…。」

その声に和奏、栞奈に振り向き…。栞奈の両眉が上下に…。

「それにしても…。」
蒼介、自分の後ろのオーバーテーブルの上の本を一冊取り上げて、
「今の時代…。」
ページを捲りながら…、
「変わったよね~~。以前だったら…。こういうの…、考えられなかった…。…と言うか…、余り…、メディアでも…取り上げなかった…。…って、言うのが…、あるかも…知れないけど…。」
蒼介。
「…そういう意味で…。…けど…。将輝君…だっけ…。良く、こういう本…???」

将輝、
「あっ。」
そして流美を見て…。

流美、頷いて…。

将輝、
「あの…、その本…。なんとか、瑞樹さん…、元気になってもらいたくって…、流美姉ぇと、ここの看護婦さんにも相談して…。」

そこにいきなり麗亜、
「お姉ちゃん、看護婦さんなの。」

その声に和奏も栞奈も理沙も…。

そして蒼介も、
「えっ…???」

和奏、
「まぁ…。」

そして栞奈と理沙は、
「凄っ。」

蒼介、数回頷いて、
「へぇ~~。看護婦さんなんですか~~。」

麗亜、ニッコリと、そして流美を見上げながら…。

流美、
「えぇ~~。まぁ…。クリニックなんですけど…。そこで、看護師を…。」

蒼介、また数回頷いて。

流美、
「この子が…。」
そう言って将輝の左肩に右手を…。
「自分なりに…、傍にいながら、理沙さんが…。こんな事になってしまって…。その…負い目で…。何とかしたいって…。」

和奏、蒼介、そして栞奈…、将輝を見て。

「私たち…、看護師も、いろんな患者さん、抱えてます。」
流美。
「重病患者。そして…、致し方なく、体の一部を…。」
そして蒼介が持っている本を指さして、
「いわゆる…、身障者。…腕がない、脚がない。どうしようもなくショックです。その人にしてみれば…。家族も然り。…でも、生きている限り…。何かに挑戦…。」
そこまで言って流美、
「これは…医療従事者としては…、ある意味…、傲慢かも知れません。…当事者ではないんですから…。…応援…、そして見守るしか…ないんですから…。」

和奏も蒼介も黙って…。

流美は続ける。
「…けど…、何かしら…。…勇気。…ひとりじゃない。…とにかく…一歩前進。…そこから、一歩踏み出せば…、また違う自分を見つけられる。」

蒼介、腕組みして…。

「理沙さんも…、そうあって欲しい…。…そんな…。思いで…。」

和奏、そんな流美に深々と頭を下げて…。

そんな和奏に流美、
「いえいえ。そんな…。頭を下げてもらうなんて…。」

和奏、少し目頭が熱く。小さな声で、
「ありがとうございます。」

蒼介、
「うん。」
そして空を見ながら、
「うんうんうん。駒田先生も言ってた。…これからだって…。」
そして、
「だよね~~。菅田さん、毎日、患者さんと向き合っている訳だから…。」
そして理沙を見て、
「理沙…。ありがたいねぇ~~。こういう人が…、近くにいてくれて…。」

ただ…、理沙は、まだ下を…。





信じて…良かった。   vol.025.   理沙、ポツリと…、「うん。」

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