料理を食べながら七星、
「おいっしぃ~~。」
その声に美弥、
「ふん。でっしょう~~。このお店、TBAテレビの局次長、後田さんから紹介されたお店なの。」
その瞬間、凛久、
「えっ…???」
七星、
「へぇ~~。そうなんですか~~。」
凛久、小さな声で、
「TBAテレビの局次長、後田さん…。」
美弥、
「何、凛久~~。後田さん…、知ってるの…???」
「あっ、あ~~。」
途端に、
「い…、いや…。」
美弥、七星に、
「この前も…ここで…。その…後田さんと、エクレ―ルのセールスプロモーション部の本部長さんと…。」
凛久、キョトンとした顔で、目だけキョロキョロと。そして頭の中で、
「…わ~~お。」
「七星さんも…、かなり…料理好きって聞いてるけど…。古野上さんから…。」
そんな美弥の声に七星、左手を小さく振って、
「いえいえ。私なんて…。10人並み…ですけど…。」
「あらあら。でも、古野上さんの話だと、私の作る料理より上手って…。」
七星、途端に、
「と~~んどもない~~。おばさま…そんな事…。」
凛久、思わず、
「お…ばさま…???」
美弥、凛久を見て、
「ふん。七星さん…。お母さまが、古野上さんのお姉さまなの。」
凛久、真ん丸の目をして、
「わ~~お。」
そして顔を頷かせて、
「ふんふんふん。へぇ~~。そぅなんだ。」
「…で、私に、七星さん…、よろしくお願いって…。」
凛久、
「えっ…???」
「料理好き、そして…気立てもいい。素敵な方よ~~。」
凛久、自然に右眉を歪めて…。
七星、そんな美弥に、左手を添えて、
「や~~めてくださいよ~~、社長~~。」
そして凛久に笑顔で…。
凛久、口を真一文字に、なんとか笑みを…。頭の中で、
「…やれやれ…。」
それでも何とかその場を凌いで…。
七星、
「社長、ご馳走様でした~~。」
美弥、
「いえいえ。何かあったら、いつでもどうぞ~~。」
「はい。ありがとうございます。」
そして凛久にも、
「霧島さん、今夜は…ありがとうございました。」
凛久、なんとかにっこりと。
「いえいえ。楽しいお話。ありがとう。」
美弥、
「あっ、駅まで…どぅ…???タクシーで送るけど…。凛久も…。」
七星、
「あっ。ありがとうございます。…じゃ、甘えちゃって…いいですか~~。」
「もちろんよ。凛久は…???」
「あっ、俺は…、いいや…。歩くの…慣れてるから…。」
美弥、
「うん。そっ。」
そして近づいてくるタクシーに手を挙げて。
タクシーが自分たちの前で止まる。
美弥、七星に手を差し伸べて、凛久に、
「じゃ、凛久、よろしく~~。」
そんな美弥に頭をペコリと…。
タクシーが動き出す。走り去るタクシー。
凛久、
「…ったく~~~。はぁ~~。なんなんだよ。ある種の…お膳立てってか~~。全然、その気…ないっつ~~の。…って言うか、逆に、彼女に失礼だろ。」
歩きながら…。
「あっ、けど…。な~~。」
凛久、右手で、うなじを撫でながら…、
「なんとも…、厄介なことに…、なんねぇか~~これ…。やっべぇな~~。」
そして、数分ほど、歩いて。
「ん~~。」
ポケットからスマホを…。そして登録からひとりの名前を指でトン。
5回のコールで相手が出る。スマホの向こう、
「はい、もしもし。どうしたの~~、霧島く~~ん。」
相手は侑里である。
「あ~~、ごめん。霧島です。」
侑里、
「ふん。」
「いきなり電話して申し訳ない。」
「ふぅん…。別に…。大丈夫だけど…。なんかあった~~???」
凛久、行き交う車を見ながら、
「あの…さ。」
周りのビルの窓の灯りを見ながら侑里に今までの事を話す。
その途端、侑里、
「え~~~ぇ???…総務の…元木…七星。」
凛久、
「あ~~。」
「なんで…また…???」
「全く…分からない。」
「…って、言うか、それって、完全に…。」
凛久、侑里の声に、
「うん。…だと…思う。」
「わ~~お。社長…。な~~るほどね~~。そう来たか。まっ、社長にとって、古野上総務部長って、ある意味、側近みたいなとこ、あるから…。」
凛久、
「へぇ~~。そうなんだ~~。」
「うん。いっつも…一緒だからね~~。」
「ふ~~ん。」

薫子と茉祐子~その愛~ vol.86. 料理を食べながら七星、「おいっしぃ~~。」
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