席に就くなり茉祐子、バッグからスマホを出して、千晶に、
「美珊さんから動画、送られてきた~~。これこれこれ。かっわいい~~。」
千晶、
「なになに…???…美珊さんって…、あの…、元アナウンサーの…???」
「うん。麗奈ちゃん。生まれて3か月。」
そして、茉祐子、
「まだ、会ったときはないんだけど…。めちゃくちゃかわいい~~。」
千晶、動画から流れる赤ちゃんの喃語を聞いて、
「うんうんうん。ねぇ~~。」
ふたりの背中から、
「ウン、ベィビ~~。ナンゴネェ~~。フフン、カッワイイ~~。」
ルーシー。
茉祐子、
「わっ。ルーシー、喃語…分かるんだ~~。」
ルーシー、
「ハイ。ベンキョウシテマ~ス。」
千晶、
「さっすが~~。」
「な~~に、言ってる~~。…んなの…いる訳ねぇだろ…。」
カウンターから勇吾の声。
「そういう…おまえはどうなの…、いるの…???好きなの…???」
その声に瑛輔、一瞬恥ずかしそうに、目を右左に…、そして顔を微妙に左右に振って、
「い…、いませんよ、そんな…。」
勇吾、そんな瑛輔を見て、
「…ん…???おんや~~。その顔は~~。さては…、気になってる女…、いるとか…。」
瞬間、瑛輔、一生懸命誤魔化すように両手を前に、
「いえいえ。とんでもないですよ~~。」
勇吾、椅子を回転させて、
「ライチ~~、マユ~~。瑛輔、好きな女…、いるって~~。」
その声に千晶、茉祐子、後ろを振り返って、
「はっ…???」
その途端、いきなり瑛輔、勇吾に、
「先輩っ。い…、いきなり…。なに…。」
慌てる瑛輔。
千晶、茉祐子に、
「瑛輔君、好きな人…いるっ…???」
茉祐子、キョトンとして。
千晶、
「わ~~おっ。」
茉祐子、
「うわっ。」
そして、にっこりと…、
「へぇ~~。」
瑛輔、顔をグシャリとさせて、
「勘弁してくださいよ~~。」
千晶、にっこりとさせて、
「ねね、瑛輔君、だれ…???瑛輔君の好きな女性って…???」
瞬間、瑛輔、顔を赤らめて。
その時、ルーシー、
「コ~ラ~~。ルーキー、イジメナ~~イ。」
料理が出来上がって、ダニエル、
「ハハハ~~。ルーキー、コマッテマスヨ~~。」
その声に千晶、舌をチロリ。
茉祐子も困ったように顔を傾げて…。
勇吾、
「は~~い。」
ダニエル、
「OK、ユウゴ~~。ビール、オカワリネ~~。」
勇吾、頭をコクリと、
「すんません。お願いします。」
ドアが開いて、
「はい。お待たせ~~。」
和歌葉と巴である。
千晶と茉祐子、
「はい、お疲れ~~。」
「ふん。勇吾と瑛輔君、来てたんだ~~。」
和歌葉。
千晶…、にっこりと、
「うん。…で、今、瑛輔君の好きな女性で盛り上がってた。」
茉祐子、
「かかかか、また虐める~~。ライチ~~。ルーシーとダニエルに叱られるよ~~。ねぇ~。ルーシー~。」
そんな茉祐子にルーシー、にっこりと顔を傾げて…。
和歌葉と巴、
「えっ…???瑛輔君の好きな女性。なになに、気になるじゃん、気になるじゃん。」
…で、ますます話題が盛り上がる。
和歌葉、
「ねね、ねね、瑛輔君、好きな女性って…???」
千晶、
「かかかか。ますます盛り上がるじゃんよ~~。」
勇吾、
「かっかかかかか。」
瑛輔は瑛輔で、
「あ~~~。もぅ~~。」
ルーシー、両手を胸の前で…、
「フ~~。ナンデ、コウナル~~。」
茉祐子、
「はいはい。その話は、一旦。これまで。いずれ…、瑛輔君の好きな女性は…分かる。」
両手を広げて。
その瞬間、沈黙のその場。凡そ3秒…。
千晶、
「えっ…???」
巴、
「あ…???」
和歌葉、
「…???」
ルーシーとダニエルも茉祐子を見つめて。勇吾と瑛輔も、思わず、フリーズ。
その沈黙を千晶、
「…な…なんで…???」
そんな千晶を見て茉祐子…、困ったような顔をして…、頭を傾げて、
「…ん…???なんで…か…???…私…、なんか…変な事…言った…???」
途端に勇吾、
「お~~~い。」
和歌葉、思わず、
「ぶっ。」
「さ~~ってと~~。私…生~~。巴は~~???…てか…、千晶も茉祐子もまだ頼んでないし~~。」
千晶、
「おっとっと~~。」

薫子と茉祐子~その愛~ vol.19. 「瑛輔、好きな女…、いるって~~。」
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庄司紗千 花笠音頭
※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。