始終ニコニコ顔の鈴江。もう一度、翔の薬をチェックして、
「明日、かあさん…、早く来て、これ…やっちゃうから…。」
翔、
「は~~い。」
「…ってか、なんで…あんた…、こんなことに…???」
泉美。
その声に鈴江が、
「ふん。実は~~。……。」
「ふ~~ん。…って事は…、まだ…その犯人…。」
「まっ。すぐって訳には…。顔も見てないってんだから…。」
翔、
「ふん。」
泉美、立ち上がって翔の左に腰掛けて、吊るされている腕に、
「うわっ。固っ。」
鈴江、
「明日、かあさん、ここ来て、それ終わったらあんたの会社…行くわ。」
翔、
「あぁ…。」
「あんたの事…、その…部長さんに…お礼しなきゃ。」
泉美、
「うんうん。」
「それに…。」
鈴江、ニッコリと、
「かあさんにも…、その子…紹介しなさいよ。お父さんには…その後でもいいから。」
嬉しいそうに…。
翔、途端に、
「はぁ~~あ…???」
泉美、
「いやいやいや。何が、はぁ~~あ、よ。あんなに料理…上手な子~~。」
翔、
「いや…。上手な子って…言われても…。」
また、口をぐんにゃりとさせながら…。
そんな翔を見て、鈴江と泉美、顔を見合わせて、
「…???」
鈴江、
「な~~に言ってんの~~。さっきも電話来て、外で…。」
泉美、
「えっ…そうなの…???」
「うん。」
泉美に首をコクリと鈴江。
途端に翔、右目を瞑って、口をへの字に…。
泉美、眉を吊り上げて、
「ん~~~???翔っ!!!」
目を真ん丸く、口を今度は尖らせて。
「なんか…変…ねぇ~~。」
翔、
「あんだよ…???」
「あんた…、何か…隠してない…???」
「何を…???」
「もしかして…、かあさんに…その子…、紹介できない理由…。」
翔、またいきなり、
「はぁ~~あっ!!!」
「ほらまた出た、その、はぁ~~あ。」
翔を笑顔で睨みながら泉美、
「これはチト。な~~んか…怪しいね~~。こらっ、白状しろ。怪我人っ。」
翔、
「は…、白状しろって…。んな…。」
「言わなかったら、今夜は帰らないからね。あんたにはかなり…苦痛だよ~~ん。」
泉美、にっこりとしながらも睨むようらに…。
鈴江、可笑しがって、
「ぷぷぷ。泉美~~。あんた…面白い事言うね~~。」
「だ~~って、当たり前でしょ、かあさん…気になんない…???」
「そりゃ、気になるよ、大事な倅の彼女…なんて~~。」
「でしょ、でしょ。」
母親と姉、のべつまくなし。
翔、とうとう右膝に右肘を…。そして手のひらを顔に。
「う~~~。」
そして今度はベッドに背中から、
「あ~~~。」
そんな翔を左側には触らないように、背中を起こして泉美、
「ハッキリしろ~~。」
翔、
「なんだよ、もぅ~~。俺…、今、病人。」
「だから~~。話したら、帰るから~~。」
そして今度は翔、そのまま右に倒れて…。
その時、尻から落ちて、その瞬間、衝撃が左側に、
「痛って~~。」
鈴江、
「翔っ。」
泉美、
「だから…言わんこっちゃない~~。」
翔の体を支えるように泉美。
鈴江、
「翔~~。かあさんも泉美も、翔の事、心配だから…。」
翔、
「分かってるよ~~。…ったく~~。」
そしてぼそりと、
「冷蔵庫の…彼女じゃない…。」
泉美、
「えっ…???…今…なんて…???」
鈴江、
「なんだか…、モゴモゴと…。」
「翔っ!!!」
そして翔の左肩をペンと…。するのを空振りして…泉美。
翔、
「だから~~。冷蔵庫のそれ…。彼女じゃない。」
泉美、
「へっ…???…彼女じゃ…ない…。…いやいやいや。…でも、それじゃ…。」
翔、もはや…どうしようもなくなり、
「さっきの…、電話が…彼女。」
今度は鈴江、片方の眉を吊り上げながら、
「へっ…???」
泉美を見て、
「どういう…事…???」
「今、冷蔵庫の、その子とは…付き合っていない。」
泉美、鈴江の顔を見て、
「いやいやいや。でも…。それじゃ…、なんで…料理…???」
翔、母親を見て、
「だから~~。勝手に入ってきて、勝手に料理作って、帰ってったって…。」
鈴江、その声に、
「あっ。あ~~~。」

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