泉美、
「…って~~事は…、まだ…、続いていると…。」
鈴江、
「ねね、泉美~~。どんな子…???」
「…どんな子…って…。ん~~。」
小さな声で翔、
「ね…姉ちゃん。」
「髪は…ロング。目、鼻立ち…。ん~~。ファーストインプレッション。うん。可愛い。…身長は~~。翔が…180は…あるから…。翔の…肩…くらいまで…、かな~~。」
鈴江、
「ふ~~ん。」
「あっ。これから私…、そっち行こうか…。」
翔、
「うそっ。」
鈴江、
「へっ…???あんた…???これからって…、来れるの…???今…何処…???」
「仕事…終わったから…。うん。大丈夫よ。どうせ、かあさん、今夜…横須賀、帰る気…ないでしょ。…とは言っても、翔の部屋じゃ…、むさっ苦しくって…。」
翔、ボソっと、
「余計なお世話だっつぅの…。」
「まさか…怪我人…絨毯で寝て、かあさん…、ベッドなんて…。くく…。帰りは…私の部屋にくればいいんだから…。」
鈴江、少し考えて、
「ふん。そ~~ね~~。あっ、そう言えば、泉美、部屋…引っ越したんだっけ…???」
「うん。今年の4月にね~~。一応…、LDKですから~~。」
その声に翔、
「悪かったね~~。ワンルームで…。」
泉美、
「腕時計見ながら、今から…だと、30分くらい…かな…???」
「うん。じゃ、待ってる。」
翔、
「お~~い。勘弁してくれよ~~。」
泉美、
「じゃね~~。」
プツリと通話が切れる。
鈴江、
「怪我人は…黙ってなさい…。」
ぶすっと鈴江。そしてにっこりと、
「ふふん。」
翔、
「…ったく~~。」
お風呂上りに奈都美、
「よいしょっと…。」
ベッドに胡坐を掻いて、そしてスマホの履歴に指でトン。
…けれども、相手が出ない。
奈都美、耳にスマホを…、
「あれ…???…もぅ…、寝ちゃった…???」
ベッドの枕の傍のスマホに何度も着メロ。
一度は相手の名前を見て…。けれどもそのまま…。
鈴江、不思議に思って翔に、
「電話…出ないの…???」
コールが一旦止まる。
翔、
「いいよ…。」
むすっとしながら…。
鈴江、
「変な子ねぇ~~。」
そして、
「ふん、」
立ち上がりキッチンに…。
また翔のスマホに着メロ。それでも翔は出ない。
鈴江、キッチンから顔を出して、
「出てあげなさいよ。」
翔、ぶすっとしながら、
「…ったく~~。」
そしてようやくスマホに…。
スマホの向こう、
「翔…???…ごめん、寝てた…???」
その声に翔、
「あ…。ちょっと待って…。」
スマホを持ってそそくさと玄関に…。
鈴江の後ろを通って…。
鈴江…、笑いながら、
「ふふん。」
ドアを開けて外に…。
「ナツ…。ごめん…。」
奈都美、ルームウェア姿で、
「えへ…。どしたの…???」
翔、廊下のバルコニーに体を預けて。
「かあさん…、来てんだ…。」
その声に奈都美、
「えへ…???あっ。あ~~。は~~ん。おかあさん…。」
そして奈都美、
「うん。そっか…。はは。だよね~~。おかあさん…来てたら…、電話…、出づらいよね~~。」
翔、
「ご、ごめん。…で、今…、部屋の外…。」
奈都美、
「部屋の外…???」
眉毛をくぃっと…。
「ぷっ。な~~にやってんのよ~~。…それで…、具合…どお…???」
「ん~~。あれから…寝てたら、いきなり…チャイム鳴ってさ。」
奈都美、
「ふんふん。」
「…で、これから、何の展開か分かんないけど…、姉も来るんだと…。」
「へっ…???お姉さん…。」
「ふん。」
「そっか~~。」
ベッド上で胡坐を掻き、体を前後に揺らしながら奈都美、
「うん。でも、翔、おかあさん、お姉さんも…、やっぱ…それじゃあ、心配しちゃうよ。」
バルコニーに右手を掛けて、そして部屋のドアを見て、
「ふ~~。勘弁してくれよ。…で、これから…。」
奈都美、
「かかかか。この際、しっかりと…、甘えてもいいんじゃない…。」
「甘えてもって…、ナツ~~。」
「仕方ないよ~~。本当は私が、翔のとこ、行ければいいんだけど…。」
翔、
「あ…。あ~~~。」

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庄司紗千 「雫音〜shizukune〜」
※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。