「お忙しいところ、わざわざ…ありがとうございます。」
伊織。
「大吾く~~ん。」
大吾と言われた男性。年齢からして30代半ば。
「あ~~、はい。今、行きます。」
伊織、
「では…どうぞ。」
伊織から会議室に案内されての優里亜、
「ふぅ~~。」
小さく。そして、
「先日は…弊社に足を運んでくださり、誠にありがとうございました。」
テーブルの向かいには、営業部に見えた加賀美伊織とひとりの男性、大吾亮平(だいごりょうへい)。
伊織、
「いえいえ。こちらこそ、一緒にお仕事できるの…楽しみにしてますから…。」
「ありがとうございます。」
「凄いですよね~~。クック・ル・ポット…。かなりの人気~~。」
そんな伊織の声に優里亜、
「ありがとうございます。」
「営業力も素晴らしいし、それに、商品企画開発…。良くこういうの…。アイディアが凄いわ。うん。」
一拍置いて、伊織。
「…でね、加瀬さん…。」
優里亜、
「あっ、はい。」
「これは…、弊社からの…提案。…と言うか、ある意味…、条件にもなっちゃうかな~~。」
「はい…。」
「弊社、アレフーズ東京と提携すると言う事で、弊社は、私、加賀美と、こちら、大吾。大吾亮平。」
亮平に手を。
「大吾です。よろしくどうぞ。」
優里亜、
「はい。よろしくお願いします。」
伊織、
「クック・ル・ポットさんの方から、加瀬さん…。そして、あと、もうひとり、付け加えて欲しいの。」
その声に優里亜、
「もぅ…ひとり…???」
「えぇ…。もう…ひとり…。そして…出来れば、営業の方では…なく…。他所の部署の方…。…そうね~~。…さっきも言った、商品企画開発の人なら、大歓迎。企画力、開発力、そして営業力。3本柱で、お願いしたいの。」
優里亜、
「……。営業から…では…、なく…。商品企画…。開発…。」
伊織、右目を瞑って、両手を合わせて、
「お願い。これ…、弊社との提携のルーティンになってるの…。先日、申し上げれば良かったんだけど…。私も初めての事で…。…大変申し訳ない。」
優里亜、突然頭に過った商品企画開発部の面々の顔。そして、
「あのぅ~~。多分…大丈夫だとは思うんですけど…。部署が異なると言う事になると…。私の…一存では…。」
伊織…、
「あ~~、あ~~。うんうん。そうなるよね~~。」
「社に持ち帰ってからの…、ご返答に…なるかと…思うんですけど…。」
そして、
「さすがに…、私には、その権限…ございませんので…。」
「うんうん。OK。うん。」
そして数分後。
伊織、
「加瀬さん…、わざわざ足を運んでくれてありがとうございました。うれしいご報告、お待ちしております。」
優里亜、
「いえいえ。とんでもない、こちらこそ。今後ともよろしくお願いします。」
伊織、
「じゃっ。」
そして右手を差し出して。優里亜も右手を。
「頑張っていきましょう。ありがとう。」
「こちらこそ。です。」
アレフーズ東京から出て…。スマホを耳に、
「もしもし…、課長…、お疲れ様です。加瀬です。」
「おぅ~~、お疲れ…。アレフーズ…、行ってると…、三谷から…。」
スマホを耳に士門。
優里亜、
「あっ、はい。もぅ…話は…終わったんですけど…。」
「あぁ…。…で…???」
「それが~~…。」
士門、
「あぁ…。うん…???ルーティン…???なんだそれ…???…うん。うんうん。は…あ…???企画開発から…???」
優里亜、
「課長…???」
少し考えて士門、
「うん。うんうんうん。分かった。何とか…してみる。…って…言うか、やるしか…ないか…。かかかか。」
「すみません。」
「い~~やいやいや。うん。……。…って言うか…、お前…、誰か…推薦…、いるんじゃ…ねぇのか…???…まっ、ある意味…今回の件…、商品企画開発…、絡んでっから…。」

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庄司紗千 海をこえて
※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。