資料室で翔、
「これ…と、これ…。それから…。マーケティングの…は、どっ…。」
探しながら体を振り向かせ。その時、誰かの体にぶつかり…、
「わっ。」
その人物の持っていた書籍と書類がぶつかった瞬間にバサリと床に。
「ごめん。気づかなかった。」
「いえいえ。私も前、見ないで…。ごめんなさい。」
床に落ちた書籍を一冊拾って翔。
「えっ…???…優里亜…???」
「えっ…???翔…の…声…。」
そして、
「あはっ。珍しいね、こういうとこで会うなんて。」
「いやいやいや。こっちも…。」
優里亜、
「この前は…、ほんとに…ごめんね。」
その声に翔、
「いやいやいやいや。」
優里亜の顔を見ながら、
「それにしても…。」
優里亜、
「…ん~~???」
「髪…切ったんだ~~???」
「うん。思いっきり。」
翔、
「そっか…、思いっきり…。」
「うん。思いっきり。」
「そっか…。うん。そっか…。」
優里亜、そんな翔に、
「な~~によ、それ~~。」
「えっ…???」
「仕事…忙しい…???」
「う…。うん…。まぁ…。なんとか…。」
「ナツと…上手く…やってる…???」
翔、いきなりドキンと…。
「ん…。ん~~。まぁ~~。うん。うんうん、上手く…やってる~~。」
そんな翔を見ながら優里亜、
「そっ。」
笑顔で、
「うん。頑張って。」
翔、いきなりの優里亜と会っての恥ずかしさ、そして照れ臭さに、
今まで探していたものをつい忘れて、
「あ。じゃ…俺…。また…。」
優里亜、
「うん。お疲れ…。」
そして背中を向いてドアに歩き出す翔に、
「あっ。翔…。」
翔、その声に振り返って、
「…ん…???」
優里亜、
「私…。」
優里亜の顔を見る翔。
「……。」
頭を傾げて…。
優里亜、
「あっ。私……。」
けれども…、
「んんんん…。」
そして笑顔で、
「うん。お疲れ。」
「おぅ。」
そして資料室の外に。
翔、深呼吸して、
「おぅ~~。びっくりした~~。いきなり…。」
鼓動が高鳴る。
そして、廊下を数メートル歩いて、
「えっ…???あ、あ~~。まだ…探すもの…あったんだって~~。」
そして後ろを向いて…。口を捻じ曲げて、
「けどな~~。」
頭を掻いて、
「まっ、いっか~~。今度にすっか。」
そして前を向いて、
「…ったく、いきなり出てくんなっつぅ…。」
けれども…、空を見ながら、口を尖らせて、
「あいつ……。」
そしてまた後ろを振り向く…。そして資料室を睨むような目で…。
そしてまた前を向いて。
「はいはい~~。お電話代わりました~~桐ケ谷さん、お世話様です。七瀬です~。」
電話の向こうから、
「ナッちゃん、ありがとう~~。チラシ、凄い良い出来~~。みんな喜んでるよ~~。尾田さんによろしくって。」
奈都美、
「はい。ありがとうございます。」
そして背伸びして少し前屈みになり、斜め向かい席の伸永に…。
黙々とパソコンを見て仕事をしている伸永、
葉月が、奈都美を見て椅子をスライドさせて伸永の肩をポン。
奈都美を見るようにと促す。
伸永、
「あっ。」
奈都美、チラシのコピーをヒラヒラと。右手でOKサイン。
伸永、それを見て、
「あは。」
ニッコリ。
奈都美、
「はい。…はい。失礼します。」
通話を切る。
「桐ケ谷さん、尾田さんにくれぐれもよろしくって。」
「ありがとうございます。」
葉月、
「さっすが~~。芸大~~。」
伸永、
「はは。カンちゃ~~ん。」
「グッジョブ。」
「はい。」
資料室から部署に戻り自分の席に、翔。
葉月、
「はい。資料…???」
「ふん。」
椅子に座って翔、
「さてと…。」
その瞬間葉月、
「…ん…???…翔…???」
翔、
「…ん…???どしたの…???」
唇を尖らせて葉月。目をキョロキョロさせながら、
「ん…、ん~~。いや…。別に…。うん。」
瞬間葉月、
「…こいつ…。」

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