木綿子、スプーンを置いて。そして腕組みをして、
「まっ。ナツが、そう言うんなら。そして…、部長から言われたんじゃ…。」
そして、
「オシ。」
葉月、
「なに、ユッコ。」
「ナツ~~。翔があんたを泣かすときがあったら、私に言いな。」
葉月、
「おっと、出た~~。男気質。」
木綿子、
「けちょん、けちょんにしてやる。」
奈都美、
「まぁ…、翔も…、要は…課長から背中押された~~。な~~んて、言ってたから…。」
葉月、
「へぇ~~。課長から…だったんだぁ~~。」
そして、それから奈都美、瀧澤にも報告して、
「…と、言う事で…。」
瀧澤、
「オーケ~~。うん。ナッちゃん。グッジョブ。うんうん。」
そして内海も翔から報告されて、
「よ~~くやった~~。よ~~し。」
瀧澤、内海、
「一件落着。」
そしてその後、2、3回デートを重ねて、噴水のある公園で、ファーストキス。
奈都美、
「加瀬さんとも、こんな風に、キス…したんでしょ。」
そんな奈都美に翔、
「おま…、バ~カ。こんな時に…。んな訳。ねぇだろ。」
そして奈都美の肩を抱いて、
「俺の前で、あいつの事は、言うな。」
奈都美、翔の首筋に顔を埋めるように、
「うん。分かった。」
数秒後、
「…しっかし…、ここって…、凄いよな。」
あちらこちらを見ながら翔。
奈都美、翔の首から顔を上げて、
「…ん…???」
「…いや…。この…時間…。多分、ナツと一緒じゃなかったら…俺ひとりじゃ…ここ…???」
後ろを首だけ捻じ曲げて見回して。
奈都美も、右左見て、そしていきなり、
「ぷっ。うそ…。いやいやいや。…なんでこんなにいるの…???…カップルばっかり…。」
翔、
「俺に訊くなよ。」
そして、
「俺たち…ここに来た時、こんな…、いた…???」
その声に奈都美、懸命に首を左右に振り。
翔、
「だよな~~。」
そしてまた数秒…、
「いや…、逆に…動き…づらく…なんない…???」
奈都美に、翔。そんな翔に奈都美、
「ぷっ。」
翔、
「いやいや。…んな…、笑って…。」
また左右見回して…。
するといきなり左腕掴まれて、翔、
「へっ…???」
奈都美、
「行くよ。」
奈都美、立ち上がって、堂々と…。
翔、
「え~~~~~???」
堂々と歩く奈都美の後ろを、左手を掴まれてコソコソと歩く翔。
「こんなところにいたら、エッチできないじゃん。」
その声に翔、
「うそ…。」
「ふん。うそ。」
「えっ…???…って、おぃ。あた。」
変な歩き方で、アスファルトに足を引っ掛けて。
奈都美、
「そんな変な歩き方してるから~~。かかかか。」
「…って、おまえが、引っ張ってるからじゃん。」
そして奈都美、
「…でもさ~~。」
翔、
「あ~~ん。」
「加瀬優里亜…。優しかったんでしょ。」
後ろを振り返り、ようやく安心したように翔。
前を向いて、
「…ん…???まぁ…、確かに…、最初の方は…。…けどさ、あいつ…、東京朋凰大だろ。滅茶苦茶頭いいじゃん。…で、結局は…、俺…、全然、釣り合わないじゃん…って…。」
奈都美、
「……。」
「確かに、あいつの方から、アプローチ…。…けど…。ナツだって知ってんだろ。営業の…。」
奈都美、
「…う、うん。」
「勝巳さん…。営業の花形。そんな人から誘われたんだぜ。とうしようもねぇだろ。それに、あの頃、あいつ、滅茶苦茶仕事、仕事。しかも、仕事出来る人に憧れているって…ピション、濃かったからさ…。」
奈都美、
「……。」
「…でも。…仕事って、そんなもんじゃないって…。チームってのが…あんだろ…???…って…。言ったけど…。けど…、結局は…。」
奈都美、
「仕事を…取った。」
「あぁ…。」
ビルの明かりを見ながら翔、
「入社した時は…、あんなじゃ…なかったんだけどな~~。」
そんな翔に奈都美、翔の左腕に絡みながら、
「加瀬優里亜の事ば~~っか、言ってる~~。」
翔、
「えっ…???」
少し間を置いて…、
「…って…、あいつの事、話してきたの…、そっち…。」

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